東京の国際金融都市としての地位が大きく揺らいでいます。世界の国際金融都市の競争力を示す「グローバル金融センターインデックス(GFCI)」の最新ランキング(2023年3月)で、東京は21位でした。
1年前の9位、3年前の3位から急落しています。GFCIはイギリスのシンクタンクなどが年2回公表しているもので、世界130の金融都市を対象に、「ビジネス環境」「金融人材」「インフラ」などについて、国際機関のデータや金融関係者へのアンケート等により、各国のスコアを算出しています。
最新ランキングのトップ3は、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールで、過去5年、トップ10を維持しているのは、この3都市と香港、上海だけです。
株式市場は大きいのに評価は低い
世界の主要株式市場の規模をみると、最大の市場はニューヨーク証券取引所(2023年2月末時価総額:3439兆円)で、アメリカ・ナスダック市場(同2436兆円)、上海証券取引所(同978兆円)、ユーロネクスト(同897兆円)、東京証券取引所(同710兆円)、香港証券取引所(同624兆円)、ロンドン証券取引所(同438兆円)と続きます。
国際金融都市の競争力は、株式市場の規模だけで測れるものではありませんが、パリやアムステルダムなど欧州主要市場の連合体であるユーロネクストを除くと、東京だけが、株式市場規模が大きいにもかかわらず、GFCIランキングで順位を大きく落としています。
なぜ、東京はニューヨークやロンドンなどの主要国際金融都市に後れをとり、その差が開いているのでしょうか。
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