自分用の連絡先を作ったら、電話をする相手に登録してもらうことが可能だ。この際に便利なのが、「NameDrop」と呼ばれる新機能。これは、「エアドロ」の愛称でおなじみの「AirDrop」を拡張したもので、その名のとおり、自分の名前などの情報を相手と送受信できる。連絡先ポスターを相手に送り、自分の設定した画像を着信時に表示させることが可能になるというわけだ。iPhone同士を近づけ、連絡先を交換するスタイルは、かつての赤外線通信のようにも見える。
コミュニケーションという点では、メッセージアプリの進化にも注目したい。写真の切り抜き機能を使って、簡単に絵文字ステッカーを作れるようになるほか、iMessageは、家族や友人に対し特定の場所に時間どおりについたかを自動で知らせる「チェックイン」機能に対応する。オーディオメッセージが自動で書き起こされる機能も、音声を聞けない場所で内容を確認する際に重宝しそうだ。
iPhone活用の幅を広げる「スタンバイ」
コミュニケーション関連でもう1つ取りあげておきたい新機能が、「ライブ留守番電話」だ。これは、留守番電話に相手が声を吹き込んでいる際に、それを文字起こしする機能だ。電話に出る必要はなく、用件を確認できるのが便利だ。近い機能は、グーグルのPixelシリーズに「通話スクリーニング」として導入されている。迷惑電話と判定された通話は、自動で着信を拒否することもできる。
文字起こしは、クラウド上ではなく、iPhone内部で処理しているという。AIを処理するためのニューラルエンジンを活用する。ただし、ライブ留守番電話は現時点で英語への対応しか発表されていない。日本語を含めた他の言語にどのようなスケジュールで対応するのかは、不透明だ。これまでiPhoneには、端末内に留守番電話の声を保存する機能はなかったため、最低限、音声だけでも残せるようになることを期待したい。
iPhoneを活用できるシーンを広げる機能として注目したいのが、スタンバイだ。こちらも、その名のとおりで、iPhoneを待機させているときに活用できる機能。iPhoneを横に倒した状態でMagSafeを使ったワイヤレス充電を始めると画面が切り替わり、時計や音楽プレイヤーを大きく表示できる。あたかも、iPhoneが置き時計のようになるというわけだ。
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