もちろん、単に時刻を表示するだけでなく、カレンダーでスケジュールを表示したり、フォトフレームのように写真を表示できたりと、スタンバイ状態もさまざま。Homeアプリを表示しておくと、iPhoneが家電をコントロールするためのハブになる。また、ライブアクティビティに対応しているため、デリバリーアプリなどがこの機能に対応していれば、到着までの進捗状況が一目で分かる。
ただし、この機能は常時表示のディスプレーに対応したiPhone限定の機能。現時点では、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxが、そのモデルに該当する。現時点は、利用できる端末がかなり限定されているが、今後発売される端末で対応機種が増えていくはずだ。こうした機能を利用したければ、上位モデルに買い替えてもいいだろう。
ホーム画面に設置できるウィジェットも、より多機能に
iPadOS 17は、iOS 16で取り入れたロック画面のカスタマイズを1年遅れで採用する。ウィジェットにも対応する。ロック画面は、「集中モード」に連動するため、シーンに応じて背景の写真やウィジェットを切り替えることが可能だ。また、ホーム画面に設置できるウィジェットも、より多機能になることで生産性が向上する。
これまでのウィジェットは、情報の表示に特化していた。ニュースアプリならニュースの表示、天気アプリなら天気予報といった形で、ホーム画面上で最新の情報を得るためには便利な手段だった。一方で、タップしても基本的にはアプリが起動するだけ。ショートカット的な役割は果たしていなかった。
iPadOS 17に導入されるインタラクティブウィジェットは、この不満を解消する。例えば、音楽のウィジェットの場合、ウィジェット上に表示された楽曲をタップし、直接それを再生することが可能になる。Homeアプリで家電をコントロールする際にも、ウィジェットを直接タップするだけでいい。アプリを立ち上げる必要がなくなり、ホーム画面の役割がさらに増すはずだ。
また、メモアプリがPDFの編集や管理に対応する。スキャンした書類にApple Pencilでメモを加えたり、同僚と共同編集することが可能になる。おもしろいのが、機械学習を活用した機能。端末側がAIで入力フォームを認識し、名前やメールアドレス、電話番号といった項目を自動で入力できる。iPadをビジネスツールとして活用している人にとっては、非常に便利な機能と言えるだろう。
MacやApple Vision Proが発表されたため、ややその印象が薄くなってしまった感もあるiOS 17、iPadOS 17だが、アップデートされる機能は少なくない。ここで挙げたもの以外にも、さまざまな新機能に対応する。新OSは、現在、開発者向けのものが配信されており、近く一般のユーザーも利用できるパブリックベータ版が配信される。正式バージョンは秋に登場する予定。その時が、今から楽しみだ。
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