「会話で緊張する人」の気持ちがラクになる極意 「どうしよう」が消えて、好印象を与えられる

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「聴き手のポジションに立つと会話そのものを楽しめるようになる」と語る堀井美香さん(写真:徳間書店提供)
「聴くこと」は、「話すこと」に比べて技術的にも役割的にも軽視されているところがあります。しかしアナウンサーとしてTBSに27年勤めた堀井美香さんは、「『聴く力』を身につけたことで、仕事のみならずプライベートでも物事がスムーズに進むようになった」と言います。本稿は、堀井さんの著書『聴きポジのススメ 会話のプロが教える聴く技術』より一部抜粋・編集のうえ、「聴く」ことで気持ちがラクになれる理由をお伝えします。

「どうしよう」が解決できる

同僚と。上司と。取引先と。友だちと。ご近所さんと。ママ友と。お店の人と。

職場で。カフェで。エレベーターで。街でばったり遇って。

仕事の話。相談。雑談。本題が始まるまでの、ちょっとした時間を埋めるやりとり。

このように、ひと言で「会話」と言ってもさまざまなシチュエーションがあります。その中で、あまり親密ではない人、気心が知れているとは言えない相手と話すとき、次のように感じる方が多いそうです。

「なにか話題を提供しなきゃ(どうしよう)」

「雑談って苦手だな……(どうしよう)」

「なんだか盛り上がらないなあ(どうしよう)」

「つまらない人って思われてないかな(どうしよう)」

もし、そんなふうに焦ったり、落ち込んだりしたことがあるのであれば、ぜひ「聴く」ことに意識を集中してみましょう。

会話にはさまざまなシチュエーションがありますが、共通して言えることもあります。

それは、「聴きポジ(聴き手のポジション)」につくことを意識すれば、だいたいの「どうしよう」が解決できるということ。相手の話を、背景を、気持ちを、意図をしっかり聴いて寄り添うと、「どうしよう」と思う間(ま)がないのです。話題を提供する必要もないし、自分が盛り上げる必要もない。ただただ相手の話を聴くことに集中するだけですから、余計なことを考えなくて済みます。

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