「会話で緊張する人」の気持ちがラクになる極意 「どうしよう」が消えて、好印象を与えられる

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そのうえ、

「この人はわかってくれる」

「心地いい、落ち着く」

「ついついいろんなことを話してしまう」

と、よい印象を持ってもらえるようになります。相手をいやな気持ちにさせることや、不安や不信、対抗心を持たれることがなくなる。

結果的に、嫌われる可能性も減らせるというわけです。人間関係に好き嫌いはつきものですが、避けられる「嫌われ」は避けたほうが仕事もプライベートも円滑に進みますよね。

自分自身もラクになれるばかりか、よい人間関係をつくることができる。それが「聴きポジ」のいちばんの魅力です。

「聴く」ことで信頼を得る

ではなぜ、「聴く」にはここまでのパワーがあるのでしょうか? 突然ですが、次のような状況を想像してみてください。

幼稚園児くらいの子どもに、お話を聴かせてあげています。ふと話を切って顔を見てみると、「それで、それで?」と目をキラキラさせてこちらを見つめている。「これからどうなるの?」「どうしてそうなったの?」「ええーっ!」「おもしろい!」「つづきを教えて!」という、待ちきれない気持ちが伝わってきますよね。そうすると、こちらも「ああ、よかった! 楽しんでくれてるんだな」と安心して話を続けられるでしょう。

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でも、こちらがお話を聴かせているのに、遠くを見ていたり、爪をいじっていたり、あくびをしている子どもがいたら?

「あ、この話、興味ないのかな」と不安になったり「退屈させちゃってるな」と残念な気持ちになったりして、なるべく最短でお話を切り上げてあげたくなってしまいますね。

大人の会話だって、同じなんです。「聴きたい」という姿勢は、話し手を安心させます。うれしくさせます。もっと話したい、この人に聴いてほしい、と思ってもらえます。

多くの人は「話すこと」で自分を知ってもらい、信頼を得ようとしますが、「聴く」ことであなたの人間性を伝え、信頼を得ることはできます。しかも後者のほうが、「自分の味方」「理解者」など、好ましい印象を持っていただける。

それが信頼につながり、豊かな関係を育むことにつながるのです。

堀井 美香 アナウンサー

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ほりい みか / Mika Horii

1972年、秋田県生まれ。1995年、TBSにアナウンサーとして入社。永六輔、みのもんた、久米宏、竹中直人(いずれも敬称略)など、個性的な先達のアシスタントを長年にわたって務めた。2022年3月に退社し、現在はフリーランスアナウンサーとして活動。

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