ストラトスに想起「ラリー風ウラカン」誕生の訳 オーナーの9割「ベストバイ」と答えた万能性

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パワートレインは、449kW(610ps)の最高出力と560Nmの最大トルクをもつ5204ccのV型10気筒に、全輪駆動システムの組み合わせ。ドライブモードは「ストラーダ(一般道)」「スポーツ」、加えてウラカン ステラートでは「ラリー」が新設されている。

インテリアは基本的にウラカンの“おなじみ”のもの。「パイロットのような気分で」というコクピットコンセプトも継承(写真:Automobili Lamborghini SpA)
「アニマ」というドライブモードセレクターには「ラリー」が新設された(写真:Automobili Lamborghini SpA)

ラリーモードを選択すると、アクセルペダルの踏み込みに対してトルクの出方がゆるやかになる印象。またこのモードでは、トルク配分がより前後均等に近くなる。スポーツモードだと後輪駆動に近く、前輪へのトルク配分はかなり限られるが、ラリーモードでは「前40:後60」まで前輪の駆動力を高めるそうだ。

「とにかくアクセルを踏んでいけ」

車高は、ベースになった「ウラカンEVO」より44mm持ち上げてあり、サスペンションアームのストロークを伸ばした結果、ホイールベースもわずかながら(9mm)延長された。タイヤは、ブリヂストンがこのクルマのために専用開発した「Dueler AT002」で、19インチのホイールと組み合わせてあり、扁平率は40%。

タイヤはフロント235/40R19、リア285/40R19の専用開発(写真:Automobili Lamborghini SpA)

一般的な感覚からすれば、40%という扁平率はかなりペッタンコな印象だが、ウラカンEVOは30%だし、今どきのスーパースポーツとしては高めである。「バルーンタイヤ」というランボルギーニの表現はややおおげさだけれど、悪路用にサイドウォールも強化されていて、「オンもオフもそのまま走れるのが特徴」と説明された。

なるほど、チャクワラバリー・レースウェイの専用テストコースを走ってみると、エンジニアの狙いがよくわかった。なにしろ、パドックを出発して、そのままコーナーをいくつかこなすと、途中からコースを逸れて、サーキット脇の未舗装路面に作った即席のオフロードへと突入するのだから。

ラリークロスをイメージさせる補助灯も特徴的。ルーフ上にはエアスクープもつく(写真:Automobili Lamborghini SpA)

サーキットのコーナーをスムーズに駆け抜けたあと、気分が昂揚したままオフロードに入っていくのは「ちょっとアブナイんじゃないか……」と思ったのだが、むしろ「それでいいんですよ」と言われた。

土と小石からなる道。いたるところがうねり、45度ぐらいに曲がっていくコーナーが何カ所も設けてある。そこに突っ込んでいくように走るのだ。

「1つ覚えておいてほしいのは、とにかくアクセルを踏んでいけ、ということです」。エンジニアから何度もそう言われていたので、アクセルペダルを強く踏み込むと、後輪がグリップを失って、リアがざっと流れだす。

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