ストラトスに想起「ラリー風ウラカン」誕生の訳 オーナーの9割「ベストバイ」と答えた万能性

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クラディングがつきタイヤのハイトが上がったことで、ボクサーのように引き締まったスタイルのウラカン ステラート(写真:Automobili Lamborghini SpA)

ランボルギーニが送り出した「ウラカン ステラート」なる、クロスオーバースーパースポーツに試乗した。乗って驚いたこのクルマ、一言で表現すると、「万能選手」だ。

ウラカン ステラートは、2022年11月30日にアメリカ・フロリダ州マイアミビーチで開催された「アートバーゼル」でデビュー。「ウラカン」の派生モデルで、2023年2月に生産が開始された。

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V10エンジンと全輪駆動システム、それに電子制御ダンパーを備え、車高はベースの「ウラカンEVO」よりもアップしている。車体各所にクラディングなどを設けた外観が、強く目を引くが、一見すると“順列組合せ”的なデザインだ。

ランボルギーニは、2024年中には“全車ハイブリッド化”を宣言している。しかし、このウラカン ステラートは、純ガソリン車だ。今のうちに、目を引くモデルで「マルチシリンダー車を売り切ってしまおう」ということだろうか。

そんなふうに思って臨んだのが、アメリカ・カリフォルニア州パームスプリングスで5月中旬に行われた試乗会。乗ってみると、いやビックリ。全方位的によくできている。

サーキット+オフロードのテストコースで

ランボルギーニが用意してくれたテストコースは、チャクワラバリー・レースウェイというサーキット。パームスプリングスの空港から、1時間ぐらいのドライブだ。

ユニークなのは、そのコース。鏡のような表面のサーキットと、ボコボコゴツゴツの砂のオフロードとが組み合わせてある。

「スポーツ性を解釈し直し、新しい楽しみを生み出した」とランボルギーニ。写真の車両の「63」はランボルギー設立の1963年から(写真:Automobili Lamborghini SpA)
グラベル路面も駆動システムと専用タイヤのおかげでまったく不安がない(写真:Automobili Lamborghini SpA)

パームスプリングスをご存じの方がどれだけいるかわからないけれど、言ってみれば“砂漠の中の人工都市”だ。

オールドマネーというらしいが、20世紀初頭にウインターリゾートとして整備が始まった同地には、俳優や歌手や富裕層が移り住んだり避寒の別荘を建てたりしている。筆者は初めてこの地を訪ねたが、市街地を走っていると「Bob  Hope」なんて通りがあるのに驚いた。

「ここは、ウラカン ステラートのテストにうってつけの場所です」。ランボルギーニで車両開発の総責任者を務めたロウベン・モア氏は、サーキットでそう語った。そして、「あらゆる路面を走り回れるように開発されたのが、ウラカン・ステラートだから」と説明が続く。

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