日本人の「給料安すぎ問題」超シンプルな根本原因 すべては「30年間の労働生産性の停滞」に帰結
時々、「日本では緊縮財政や消費税の導入の結果、労働生産性が停滞している」という意見を耳にしますが、完全な論理の飛躍です。
消費税と労働生産性は関係がない
消費税を導入している国は、1970年の段階では12カ国、1980年には27カ国、日本が導入した1989年にはまだ44カ国しかありませんでした。その後、導入した国が爆発的に増え、今では174カ国となりました。
消費税を導入すると生産性が停滞するという仮説が正しいのであれば、日本より高い消費税を導入している国は生産性が日本より停滞しているはずです。しかし、そんな事実はありません。
世界では、大多数の国が消費税を導入しており、なおかつその税率が日本より高いにもかかわらず、GDPは成長していますし、生産性も給料も上がっています。
消費税と生産性の相関係数は0.97なので、逆に消費税を導入すれば生産性が上がるという話に帰結することすら可能ですが、もちろん、両者にはそのような因果関係はありません。
となると、論理的に考えれば、消費税を導入すると生産性が停滞するという話の場合も、両者の因果関係はないという結論になります。
このように考えを進めていくと、人口が減少し年金と医療費の負担がますます重くなるこれからの時代に、どういう企業で働き、どうやって自分の生活水準を守るべきか、その道筋が見えてきます。
とにかく、ただ待っているだけでは給料が上がることはないので、どんな企業で働くべきかを自ら考えて、そういう企業を探すべきです。
次回の記事では、皆さんがついていっても大丈夫な社長と、見限るべき社長の見分け方について説明します。
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