吉川ひなの「母を許せない自分」を許すことから 「許す神話」は、自分を歪めてしまう一因にも
3人の育児をしていると、山積みの仕事と家事を前に心身ともに疲れ果ててしまうこともあるのだそう。そんな時はどうしているのでしょうか。
「そういう時に『この子達がもう少し大きくなれば、こんなことにはならないんだよね』とふと思うと、急激に寂しい気持ちになるんです。長女があっという間に大きくなったことを私は知っていて、こんなに手がかかるのは本当に今の一瞬しかない。来年はまた変わってしまう。白目を剥いて倒れそうなこの日々を、将来は懐かしく思い出すはずなんです。そう考えると切なさのほうが大きくなって『今を楽しもう』という気持ちになれるんだと思います」
「ママを愛してる」と書いた理由
本書の執筆を終え、吉川さんは現在の自分自身をどう受け止めているのでしょうか。
「現時点では今の状態で十分だと思っています。この本を書けたこと、最初に想像していた内容とは全く違った『Dearママ』になったこと、それが受け入れられたこと全てに満足しています。
いつか何かのきっかけで新しい気づきがあったり疑問が生まれたら、それについて考える旅が始まるかもしれません」
吉川さんは母への想いをこう綴っています。
わたしはママを愛してる。
そこには、どんな思いが込められているのでしょうか。
「本当にシンプルにママのことが大好きだし、愛しているんです。『いなくなってくれたらどんなに楽だろう』と思った日でも、愛していたと思います。きれいごとに聞こえるかもしれないけど、そうとしか思えないんです。生まれた時から今日までママを愛していると思います。
この本に書いたことは全部本当で、すごく嫌だったり、それが言えなくて苦しかったり、自分が悪いんじゃないかと思っていたこともありました。だからといって愛していなかったかというと、それは関係ないんです。どんなに大嫌いでも愛していることはできるんだと思います」
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