厳格に思える基準について、日本動脈硬化学会でガイドラインを担当する大阪大学大学院医学系研究科の山下静也教授は、「血中LDLコレステロールが120mg/dL以上の人全員が薬物治療をしなければいけないわけではなく、リスクが高い人に警鐘を鳴らして、運動習慣や喫煙等を見直してLDLコレステロール値を下げてもらうという意味がある」と説明する。
山下教授は、「血中のLDLコレステロール値が高いと狭心症や心筋梗塞などのリスクが高まることは、膨大な数の論文で示されている」と話す。典型例として挙げるのが、水泳の北島康介選手のライバルだった、ノルウェーのアレクサンドル・ダーレ・オーエン選手。ダーレ・オーエン選手は26歳で動脈硬化による心筋梗塞で急死したが、家族性高コレステロール血症で、遺伝的に血中LDLコレステロール値が非常に高かった。
高脂血症剤の国内市場規模は約2700億円
LDLコレステロールを下げるという治療方針の下、世界で最も広く使われている薬が、スタチンというジャンルのLDLコレステロール合成阻害剤(クレストール、メバロチン、リピトールなど)だ。2014年の国内市場規模は約2700億円(バークレイズ証券推定)と一大市場を築いている。
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