無名の日本人映画監督が世界進出をかなえた秘訣 100以上の海外映画祭に出品、「サードドア」発見

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コロナ禍中に制作した長編SF映画『12ヶ月のカイ』を100以上の海外映画祭に応募した亀山睦木監督(撮影:北圃莉奈子)
特別なものは何も持っていない18歳の大学生が、レディー・ガガやスピルバーグ、クインシー・ジョーンズ、ビル・ゲイツといった著名人に会いにいき、「あなたはどうやってキャリアの一歩を踏み出したのか」とインタビューする過程をまとめた書籍『サードドア:精神的資産のふやし方』。
日本でも翻訳出版されベストセラーとなった同書を読み、著者のアレックス・バナヤンは「私と同じことをやっているな」と感じたという映画監督の亀山睦木(亀山睦実)氏に、本書の魅力と、最新作『世界で戦うフィルムたち』に込めた思いを聞いた。

英国の映画会社へ無差別コールドメール

このたび公開される私の映画『世界で戦うフィルムたち』は、日本の映画が世界進出するために何をしなくてはいけないか、どんな困難があるかを描いたドキュメンタリー映画です。

話題のベストセラー『サードドア:精神的資産のふやし方』の特設サイトはこちら(画像をクリックするとジャンプします)

この映画は、ちょっと変わった背景から生まれたものです。

私がその前に作ったSF作品に『12ヶ月のカイ』という映画があるのですが、私はこれを世界各地の100以上の映画祭に応募していました。

これほどの数の海外の映画祭に応募するというのは予算の少ないインディペンデント作品では極めて稀なことで、その過程を記録しながら、日本を代表する映画人の方々のインタビューも交えてまとめあげたのが『世界で戦うフィルムたち』です。

『12ヶ月のカイ』は、たくさん応募したかいがあって、イギリスの映画祭であるSCI-FI-LONDONにノミネートされ、私はそれに参加するために渡英することになりました。

その直前にプロデューサーから「この本の主人公は、亀山さんみたいですよ」と薦められたのが『サードドア』でした。

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