「松山英樹と大谷翔平」海外で活躍する2人の共通点 世界で注目される選手の存在が次世代の励みに

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WBCの決勝戦のテレビ朝日の関東地区の平均世帯視聴率が、42.4%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)と驚異的な数値で、野球というジャンルを超えて注目を集めていた。筆者がマスターズから帰る際、トランジットをするために降りたシカゴ空港の野球中継でも、大谷が注目を浴びていた。

彼がプロ入りしたのは2013年、ドラフト1位で日本ハムに入団した。投打の二刀流で活躍し、2018年メジャーリーグのエンゼルスに移籍、2021年ア・リーグのMVPに輝いている。

実は2021年は松山がマスターズ優勝した年で、実はこの2人の活躍がシンクロするところがある。

大谷は1994年7月生まれの28歳である。一方、松山は1992年2月生まれの31歳。松山は2010年、東北福祉大学の1年生のときにアジアアマチュア選手権に優勝し、2011年のマスターズでアジア勢初のローアマチュアに輝いた。その後、アマチュアでプロの大会で優勝するなどして、2013年プロ入りしている。プロとしてのスタートは大谷と同じ年である。また、2人は2011年の東日本大震災を経験しており、その活躍は東北の人たちに勇気と元気を与えている。

松山と大谷の年収

年収を見ても、この2人は今までの日本のプロスポーツ選手の域を超えている。

アメリカの『ゴルフダイジェスト』誌によると、マスターズ優勝者の松山の年収は、2022年は2552万5000ドル(約34億円)にのぼる。ちなみに、ゴルフ界のナンバーワンはサウジアラビアが投資するLIVゴルフに移籍したフィル・ミケルソンで、1億0294万ドル(約135億円)、タイガー・ウッズは3位で、9704万3500ドル(約128億円)となっている。

一方、大谷の年俸は、日刊スポーツによると2022年は550万ドル(約7.2億円)、2023年は3000万ドル(約40億円)である。WBCの活躍に加え今年の成績次第では、来年以降どこの球団と契約するかわからないものの、複数年で5億ドル(約655億円)という話も出てきている。

お金がすべてではないが、スポーツを極めていくとこれだけの年収を得られる、こうしたことも次の世代への励みとなることは間違いない。

2021年優勝した18番での松山(右)と早藤キャディ(写真:Augsta National提供)

精神力が強く、向上心を持っている2人は、常に自身を高めることを意識し、継続的な努力を怠らず、自分の限界を超えようとする。松山が大切な言葉として、「才能は有限、努力は無限」と掲げていることでもわかる。

松山と大谷は、それぞれの競技で世界的に注目されているトップアスリートである。日本を代表するアスリートとして、子どもたちのあこがれの存在として、スポーツ界を牽引していってほしい。ゴルフ界としては松山に続く、メジャー大会の優勝を狙える世界で活躍する選手の登場を願わずにはいられない。

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嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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