ドコモのdTV改めLemino「テレビの次」になれるか コンテンツを「見つけやすくする」仕組みの全貌
Leminoはサービス内で自分のアカウントを持つことができる。この中だけのSNSがあると言ってもいい。筆者もよく、FacebookやTwitterの映画やドラマについての投稿がきっかけでコンテンツを見ることがある。
興味を持ったコンテンツをTwitterで検索したり、Filmarksという感想共有サービスでチェックすることも多い。ただ、スマホで画面を切り替えたり閉じたりするうちによくわからなくなったりする。
Netflixの中にFacebookがあればいいのにと考えたこともある。Leminoはまさにそれを具現化したのだ。田中氏は「コンテンツを探すのが大変との課題にわれわれはアプローチし、自分で探すよりも、自分の友達や家族から紹介されたものが見やすいと考えました。このサービスではそれを実現しようとしています」と説明する。
現在はまだサービスインしたばかりで、まだ一般のユーザーのアカウントは少ないようだ。Lemino公式の洋画、韓流などジャンル別のアカウントが作品を紹介している。うまくいけば、普通のユーザーの感想やおすすめが次々に画面に出てくるかもしれない。自分のコメントを参考にしてくれるユーザーが増えると承認欲求が満たされ、ますます書き込みが増えるだろう。このエモートラインが活発になることを期待したい。
気分に合った作品を「感情スタンプ」で検索
また検索画面には通常の作品名を入れる検索窓とは別に、「胸キュン」「わくわく」「げらげら」「ほっこり」などのワードが添えられたアイコンが並んでいる。これを押すと、そのワードに合ったコンテンツがずらりと出てくる。これを「感情スタンプ」と呼ぶそうだ。
「この感情はお客様ご自身でも入れていただけます。コンテンツを見ているときに、感情スタンプが押せる。それが蓄積していって、より精度の高いレコメンドができるようになる仕組みです」と田中氏が解説する。さっきのSNS要素も含めて、ユーザーの気持ちを共有し合うことでコンテンツを「見つけやすく」するのだ。
どうやらLeminoは、dTVがいつの間にか他サービスの後塵を拝してしまったことを逆手に取り、まったく新しいサービスを立ち上げる考え方で、現状の映像配信サービスの課題を徹底研究してスタートさせたようだ。SVODの濃いユーザーとしてはこれまでの不満を解消してくれるのではと大いに期待してしまう。ただ、これらの仕組みが生きるのはユーザーがSNS機能に登録し、感情スタンプもどんどん押す必要がある。どれくらいの期間でそこまでに達するかが、これらの機能が生きるポイントだろう。
「見つけやすく」する機能とは別にLeminoはオリジナルコンテンツにも力が入っている。
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