就職するなら「老舗企業」がいいと言える深い理由 4万3000社ある「100年企業」に目を向けてみよう

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ミツカン
超老舗企業のミツカン(愛知県半田市)。半田運河沿いには当時の面影を再現した倉庫が立ち並ぶ(写真:yanako/PIXTA)
「企業分析」は人生の一般教養です。
現代社会では誰でもあらゆる場面で「企業」と関わります。学生であっても、買い物やアルバイトを通じて企業と接点を持ちます。そして就職活動で企業を知り、多くの学生は企業に就職するのです。その後はビジネスパーソンとして、マーケティング・営業・仕入れ・業務提携・M&Aなどを通じて自社以外の企業を相手にします。
プライベートでは、モノやサービスの購入、資産運用などで企業を利用しますし、転職のために企業と関わることもあります。
企業との付き合いは一生続くのです。ビジネスパーソンとして、1人の社会人として、企業について知っておかなくてはなりません。どんな企業があるのか、企業をどのように分析すれば良いのか、学ぶ必要があるでしょう。「企業分析」は人生の一般教養です。
さまざまな形態の企業がありますが、企業分析の第一歩は企業を分類することです。分類が不明確なままでは企業分析を進めることはできません。
今回は誤解されることの多い「老舗企業」について、『教養としての企業分析』を上梓した田宮寛之(東洋経済新報社・記者)が解説します。

創業100年以上の老舗が4万3000社

日本は老舗企業大国です。東京商工リサーチによれば、2023年末までに国内で創業100年以上となる企業は4万2966社あります。

そして世界で一番古い企業は日本にあります。大阪の金剛組という建設会社で、創業は飛鳥時代の578年です。日本には1000年以上の歴史を持つ企業が10~20社もあります。

若い人の間ではベンチャー企業の人気が高く、老舗企業はあまり人気がありません。彼らから見ると老舗企業は古くさい「オワコン企業」です。

しかし、こうした評価は間違っています。帝国データバンクによれば、日本企業の平均年齢は37.5年。企業というのは存在し続けるだけでもたいへんです。歴史のある企業は長い間多くの試練にもまれて、それに打ち勝ってきたのです。一言で言えば、老舗企業は経営力が高い。だからこそ生き残っています。

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