「オワハラ認定」は命取り、ブラック企業暴走の愚 SNSに書かれ、無理やり入社させてもすぐ辞める
ここで、「実際はやっているけど、隠しているのでは?」という疑念をぶつけたところ、多くの人事部門関係者が「リクルーターまで含めて一切やっていないと証明するのは困難ですが……」と困惑し、「オワハラはかなり特殊な事例」と指摘していました。
「面接をしたら、その日のうちにSNSにどういう質問があったとか事細かに書き込まれる時代です。もしオワハラ認定されたら、企業のイメージダウンは必至です。『誓約書を書かされた』といった訴えがあるようですが、そんな馬鹿げたことをする会社って本当にあるんですかね。あったとしても、かなり昔の話じゃないかと思います」(商社)
「オワハラ認定されてしまったら、採用市場で学生から敬遠され、もう採用できなくなります。こうしたリスクを承知でオワハラ行為をする会社が、そんなに多くあるとは思えません。被害に遭われた学生の方には気の毒ですが、リクルーターが暴走したか、一部のブラック企業による特殊な事例ではないでしょうか」(エネルギー)
策を弄さず、真っ向勝負
では、オワハラのような強引な手段を取っていないなら、企業はどのように就活生を囲い込んでいるのでしょうか。ここで、そもそも「囲い込む」という発想が急速に薄れていることが伺えました。
「当社でも、数年前までは学生を囲い込もうとあれこれ策を弄していました。しかし、他社にしようか迷っている学生を無理やり入社させても本人の希望とミスマッチが生じて、たいてい1~2年で辞めてしまいます。労多くして益なしなので、最近は策を弄さず、本人が納得して入社してもらえるよう、学生と真摯に向き合うことを心掛けています」(IT)
「ひと言で言うと、真っ向勝負です。就活生の目線で、働く舞台・ステージ、自己成長の場としての企業研究を掘り下げるための情報提供や人生の選択の納得感を高めてもらえるようなPRをしています。就活生が関心あることを着飾らずに説明するというスタンスで、選択は全面的に学生に委ねています」(素材)
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