「1on1面談」口下手な部下と話が弾む最強のコツ 飲み会も減少、コミュニケーションどう取る?

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スムーズな面談を進めるには(写真: Lukas / PIXTA)
多様な働き方が広がる一方、「若年層の離職」「従業員満足度・エンゲージメント率の低下」「女性管理職の壁」など人事課題に悩む企業が増えています。そんななか1つの解決策として期待されるのが「キャリア1on1(ワンオンワン)」という上司(先輩)と部下(後輩)が1対1で行う人材育成の施策です。日本で初めて、女性管理職育成を目的とした社外メンター育成と企業マッチングサービスを事業化した、Mentor For代表の池原真佐子氏の新著『女性部下や後輩をもつ人のための1on1の教科書』を一部抜粋・構成し、1on1のコツをご紹介します。

弊社は、これまでに企業で働く女性管理職・候補者を中心に累計セッション3000時間以上ものキャリア1on1(メンタリング)を提供してきました。上司や先輩となる「人生とキャリアの少し先をゆく先輩」が、組織の中で、部下や後輩と1対1でキャリアについて対話する場を設けることが、中核人材の育成の一助になると考えています。

ただし、私が推奨する1on1は、業務の話や情報共有、進捗報告、評価面談のことではありません。人生とキャリアの少し先をゆく先輩が「メンター」として、部下(後輩)の中長期的なキャリア形成を支援する「キャリア1on1」というものです。

キャリア1on1を行うためのスキルを「メンタリングスキル」と呼んでいますが、メンタリングは「クライアントの中にすべての答えがあり、コーチは助言をしない」というコーチングと違い、上司(先輩)がロール(パーツ)モデルとして伴走しつつ、必要に応じて助言や人生経験のシェアも行います。助言により新しい視点を獲得でき、知識も増えるため部下(後輩)の成長が早く、選択の幅が広がりやすい傾向にあります。

「飲み会」などが減ってしまった

以前は「飲み会」や「週末のゴルフ」などで、プライベートを含めたキャリアの話がなんとなくフォローされていました。けれども、コロナ禍でこれが抜け落ちてしまい、意図的に部下や後輩と話す機会を設ける必要が出てきています。

また、コロナ禍でなくとも、組織の中には飲み会やゴルフなどの非公式なネットワークにいつでも入れる人ばかりではありません。そのような人たちは今までキャリアの話を年齢が上の先輩たちと話す機会から遠ざかっていたのです。

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