「逆境に弱い子」の親がしてしまっている3大NG言動 逆境に対する「不快なイメージ」を変えてあげよう

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このようにして、目の前の逆境に立ち向かうモチベーションをつくります。

スピードスケートの髙木菜那さんが足を痛め、練習もまともにできない、大会でも結果が出ないという苦しい状態のときに、私は彼女にこう伝えました。

「今は悔しい思いをしてもかまわない。この苦難を乗り越えた先に必ず幸福が待っているから」

この言葉が彼女の支えになったと新聞等で報道されました。

成長した将来の自分が、今の逆境を乗り越える大きな原動力になります。ただ、逆境を乗り越えている自分がイメージできないということもあるかもしれません。そんなときは自分以外の人を参考にすればいいのです。

こどもに自分の逆境を乗り越えた話や、他の人の話を聞かせてあげるのもいいです。

こどもといっしょに成長していくことが大切

その際は、先の問いかけの事例の中の「成長した自分」を他の人に置き換えてくださいね。

以上シンプルではありますが、『超メンタルコーチングBOOK』より厳選してご紹介させていただきました。

こどもは周りの人の影響を強く受けます。

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親や指導者のサポート次第で、良い方向にも悪い方向にも行ってしまいます。

「すごい才能があったのに、あの指導者によってつぶされた……」「悪い子じゃなかったのに、親の影響でグレてしまった……」よく聞く話ではないでしょうか。

親や指導者がこどもをよく見て、その場面によって適切な言葉がけをしなければいけません。

こどもと向き合い、変化に気づいてあげてください。過剰なサポートは禁物ですが、苦しそうならサポートしてあげてください。

そのために、ベストな言葉がけ、ベストなアプローチ法を身につけていきましょう。

こどもとあなた自身がともに成長していき、望む結果を得られることを心よりご祈念いたします。

飯山 晄朗 メンタルコーチ、人財教育家

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いいやま じろう / Jiro Iiyama

中小企業診断士。銀座コーチングスクール認定プロフェッショナルコーチ。JADA(日本能力開発分析)協会認定SBTマスターコーチ。金沢大学非常勤講師。商工団体の経営指導員としての11年間で、中小企業の経営、財務、労務相談を5000件以上こなし、独立後は中小企業の人材教育に携わり、2つのコーチングスクールの運営。オリンピック選手や高校野球部を始めとするアスリートたちのメンタルサポートを行っている。主な著書『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』(秀和システム)。

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