「逆境に弱い子」の親がしてしまっている3大NG言動 逆境に対する「不快なイメージ」を変えてあげよう

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脳は後を記憶します。マイナスの言葉を口にしたり、動作をしても、その後でプラスの言葉を口にする、動作をすることで、脳は後の言葉、動作を記憶するのです。

もう一つポイントをお伝えすると、目の前の出来事に対する心の反応や口にする言葉、動作はコントロールできないわけですから、前もってそのときにどんな言葉を口にして、どんな動作をするのかを決めておくと良いのです。こんなマイナスの言葉を口にしたら、このプラスの言葉を口にする。

心の切り替えは脳科学に基づいた方法で

こんなマイナスの動作をしてしまったら、このプラスの動作をする。
これが〝切り替える〞ということです。

切り替えるとは、心を切り替えることです。心そのものは瞬時の反応ですのでコントロールできません。

しかし、その際に前もって決めておいた出力をすることで心をコントロールするのです。脳科学に基づいた活用法をぜひ実践してみてください。

③「次がんばろう!」「何ため息ついてんだ」

逆境や苦難は人が成長する時に必ず起きるものですが、実際に直面すると、目の前の逆境や苦難に押しつぶされそうになることがあります。そんなときに、「次がんばろう!」「何ため息ついてんだ」と言われても、プレッシャーがかかるだけです。

効果的なのは、「逆境を乗り越えて成長した自分から、現在の環境を見るように」働きかけてみることです。そうすると、現在のマイナスだと感じている環境の肯定的な側面を発見することにつながります。

私が実際におこなっている言葉がけの流れをご紹介しましょう。まずは、「このことを乗り越えて成長した自分はどんな姿になっている?」と問いかけ、逆境を乗り越えて成長した自分を思い描いてもらいます。

このとき、「そのときはどんな気持ち?」と喜びの感情もしっかりと感じてもらうようにします。

そして、「成長した自分は、今の自分とどこが違うんだろう?」と問いかけ、今の自分との違いを認識してもらいます。

さらに、「成長した自分から、今の自分に声をかけるとしたら、どんな声をかける?」と問いかけます。

最後に、具体的にどのような行動をとるのかを決めます。

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