「逆境に弱い子」の親がしてしまっている3大NG言動 逆境に対する「不快なイメージ」を変えてあげよう

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2018年の平昌オリンピック出場をかけた選考会前に足にケガをしてしまいます。練習できない時間は不安との戦いでしたが、それを乗り越え、日本女子アスリート史上初、1大会で2つの金メダルを獲得しました。特に平昌オリンピックから正式種目に加わったマススタートでは、初代女王に輝きます。

逆境というとマイナスのイメージがあると思いますが、それは次のステージに上がるためのサインと考えることができます。

私はこれまでメンタルコーチとして、10000人以上のこどもたちと向き合い、脳科学と心理学に基づいたトレーニングによって多くの子のメンタルを改善してきました。

そして、その結果、甲子園で決勝進出、オリンピックで金メダル獲得など、様々な成果を残すことができています。

逆境に弱い子にやってはいけない3つの言動

親や指導者は、逆境に対する不快なイメージに変化を与えてあげてほしいのです。周りの人の言葉がけやサポート次第で、逆境を成長の機会に捉えてもらうことも可能です。

今回は、逆境に弱い子にやってはいけない言動を3つのシチュエーション別にご紹介していきます。また、どう言い換えればいいのか、どう接すればいいのか対処法もご紹介しています。

甲子園球児やオリンピックメダリストなどの若いアスリートの指導でも実際に用いている言葉がけです。特にこどもを持つ親御さんやこどもに関わる先生・コーチの方は、ぜひ普段から実践してみてください。

①「仕方ないな」「どうしようもないよ」

こどもが逆境にいるとき、「仕方ないな」「どうしようもないよ」と拒絶するのはやめましょう。

こども自身も「こんなはずじゃない」「やっぱりダメだ」「無理だった」などと、逆境を克服することを諦めてしまうようになります。そして同じようなことを繰り返すと、諦めやすい脳がつくられ、自信を失っていきます。

逆に、同じような逆境が目の前に現れたときに、効果的なのは、

「何に気づけということなのか?」

「何を学べということなのか?」

という問いかけをしてみることです。

次ページ起きたことを拒絶するのではなく…
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