合格したいなら「みんなで勉強」は避けよう 勉強サークルには危険な「妖怪」がいっぱい!

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2つめの落とし穴、それは「勉強した気になってしまう」ことです。これが勉強会の最大のデメリットといえるでしょう。

勉強の進度は、勉強期間やバックグラウンドにより十人十色。それなのに、全員で同じ勉強をするということは、勉強の進んでいる人にとって進歩がないことはもちろん、勉強が遅れている者にとっても、本来より早いペースで学習しなければならず頭に残りにくい、という事態に陥ってしまいがちです。

にもかかわらず、「勉強している」という体裁で時間だけは過ぎ去りますから、勉強会が終わるとみんな「勉強した気」になり、下手すると「ちょっとだけ行きますか?」とエアーグラスを傾けるジェスチャーで誘う輩が出てきて飲み会に……なんて最悪のシナリオに陥りかねません。

勉強会が有意義なものになる唯一の方法

かくいう私も受験生時代にグループワーク的なことに首を突っ込んでしまったことがありますが、人の噂話で時間が過ぎ去ったり、分からないところを分からないまま議論したりして、ムダな時間を費やしてしまうだけで、気分転換以外の価値はまったくありませんでした。

唯一、勉強会として意味があるのは、しっかりとした合格者が中心となって勉強会を回している場合。この場合は、グループ内での合格者の発言力がほかを凌駕しますので、妖怪たちの発言に惑わされることが少なくなりますし、疑問点の解消も効率的に行えます。

ただ、このケースですら、独学よりも効率は落ちるのです。勉強の王道は「独学」であり、勉強会というのはあくまで独学の効率を高めるための「補助輪」に過ぎませんので、全面的に頼るのは禁物です。

勉強は最終的には自己責任です。励ましあえる仲間がほしいとしても、すれ違いざまに手を挙げて「ヘイ、ブラザー!」とでも唱えるくらいで十分です。勉強会なんてものに依存せず、独力で合格をつかみ取ってください! 期待しています。

鬼頭 政人 資格スクエア創業者、弁護士

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きとう まさと / Masato Kito

1981年生まれ。開成中学、開成高校を特別優等の成績で卒業後、東京大学文科1類(法学部)に現役で合格。同大学法学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院に現役で進学し、同大学院在学中に司法試験に一発合格。司法修習を経て都内の法律事務所に弁護士として勤務。ベンチャー企業を多面的に支援したいと考え投資ファンドに転職した後、22013年12月に資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業、その後、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」(後にfreeeサインと名称変更)も創業。著書に『東大合格者が実践している 絶対飽きない勉強法』など。

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