■インフラとしてのコンビニの機能を果たす
記事中の「牛乳やおにぎり」は全く別々の施策だ。
「牛乳」の対応とは、被災地の品薄を緩和するため。「宮城、福島両県の約130店舗で26日に売り出したのは北海道地盤の中堅コンビニエンスストア、セイコーマートのPBの牛乳(1リットル)」と、記事にある。イオングループである同社が他社のPBを扱ったのである。確かにこれはニュースだ。しかし、これにはもっと深い話が読み取れる。
セイコーマートは北海道を地盤とする業界7位のチェーンだ。生鮮品とPB商品の取り扱いに実績があり、店舗が道内に約1000店、関東地区に約100店(Wikipediaを参考)を展開している。つまり、ミニストップが今回牛乳を提供する地域では店舗を持っていない。該当地域においては競合でない供給元から仕入れるという仕組みを構築できたらからこそ、実現できた被災地支援なのである。
もう一方の「おにぎり」の対応も出色である。
記事には「首都圏では店内で製造できるおにぎりを強化している」と棚に商品を店員が並べる写真も添えられている。また『手作りおにぎりを導入している首都圏の約260店では「帰宅困難者が殺到した時も店内で作り続けられた」(阿部信行社長)ため、従来は20~30キログラムだった米の店内在庫を倍増する』とある。
上記によると、震災後の対応のようにも読み取れるが、実はミニストップは昨年9月から「手作りおにぎり」に注力する動きを加速している。
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