■バーガーキングがキングたる所以
記事には「食材増量 大型バーガー」「トッピング自由 定着狙う」と見出しにあり、「定番ハンバーガーに様々な食材を増量した“MEAT MONSTER”」という説明が添えられた写真には、「あ~ん」と口を開けて正面からかぶりつこうとすると、確実にアゴが外れそうな新商品が映っている。(単品・税込820円)。何と、通常の大型ビーフパティに1枚をさらに追加し、チキン1枚、チーズやベーコンを3枚もトッピングしたものだという。
記事にある「トッピング自由」は、バーガーキングのニュースリリースを見ると、同社のブランドプロミスであるらしい。
「米国バーガーキング社(以下:BKC)は、かねてよりブランドプロミスとして「HAVE IT YOUR WAY®」を掲げ、ビーフパティやチーズ、野菜、ソースなど、お好みに応じて増減が可能なメニューを提供してまいりました」とある。
そもそも、「WHOPPER(ワッパー)」と呼ばれるバーガーキングのハンバーガーは「大盛り」だ。ビーフパティの直径は5インチ(約13センチ)・4オンス(約113グラム)。大型バーガーとして有名になったマクドナルドの「クォーターパウンダー」のパテの重量は1/4ポンド=約113グラム。マクドナルドの大盛りがバーガーキングのフツーサイズなのだ。さらに、具材をトッピングしていく。まるで、大盛りで有名な「ラーメン二郎」の「ニンニク入れますか?」のようだ。
バーガーキングの狙いは「トッピングをおぼえさせること」。記事には『バーガーキングは「HAVE IT YOUR WAY(すべてあなたのお好みどおりに)」の名称で食材を自由にトッピングできる独自サービスを展開している。例えばトマトは50円、タマゴは100円など』と説明がある。今回、もう1つ発売された新メニュー「ALL HEAVY」(単品・税込420円)は定番の「WHOPPER」のレタス、オニオン、ピクルス、ケチャップを1.5倍に増量したものだ。お値段は据え置き。
しかし、「お得!」と思ったら、ちょっと待ったである。実は、従来から「WHOPPER」にはそれらの本来料金設定がなされている具材を、無料でトッピングしてくれるサービスがある。種明かしをするなら、実は「ALL HEAVY」ははじめから「WHOPPER」に無料トッピングできる具材をセットして、新たな名前を付けたに過ぎないのだ。
なぜ、そんな複雑なことをするのだろうか。
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