(3)「モデル事業化」採用という「ワナ」にはまるな
さて、3つ目です。実は、最も警戒しなくてはならないのは、行政からの「モデル事業」のお誘いです。
成果が出ている地域には、さまざまな省庁から「モデル事業をやりませんか」、という誘いが入ります。もちろん、普通に支援をしたいという趣旨の場合もあります。しかし、「単に成果に乗っかりたい」というものが、かなり多くあります。
巨額の予算がつくと、どうなるのか
政策成果が求められる昨今です。成功している地域に予算をつければ、さも「◯◯活性化事業予算」が生きているように見せかけることが可能です。成功地域の事例が、「他の無駄な予算」を隠すために使われるのです。
一方、成功事例といっても、有り余る資金を持っているところなどありません。細々と稼ぎながら事業を育ててきた地域に、一気に数千万円〜数億円の予算が提示されたりします。「国のモデル」になり、さらに予算までくると、やはり引き受けてしまうのです。
「身の丈に合わない一過性の莫大な予算」は、地道に積み上げていた取り組みを破壊します。例えば、これまでは努力してやっていたことを、予算の力で業者に外注するようになったり、華美なものを作ったりしてしまうようになります。
さらに、無駄に膨大な報告書を作成したり、会計検査への対応をしたりと、行政がからむことによる独特の作業にも追われることになります。結局のところは、従来の取り組みは低迷し、モデル事業を「回す」ことに数年を費やすことになります。
事業で稼ぎ、成果をあげていたことが注目されていた成功事例でも、モデル事業に採用されてしまった途端、それ以降、本業は赤字になり、予算依存体質の組織に転落してしまうこともあるのです。おカネがなくて地域がつぶれるのではなく、「急に降ってくる巨額のおカネ」で地域はつぶされるのです。
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