第2の用途は、「要約」だ。
文献を指定して、要約してもらう。これを見て、読む価値がある文献か否かを判断することができる。外国語の文献の場合は、翻訳の要約が得られるので、きわめて有用だ。
要約を頼む場合に重要なのは、文献そのものをこちらではっきりと特定することだ。「……についての文献」などとすると、答えは出てくるが、内容がいい加減なものになる危険がある。
要約の一種として、文章を示して、「タイトル」や「小見出し」を考えてもらうこともできる。あるいは、広告のコピーや商品名を考えてもらうこともできる。対象として想定する人々を指定することもできる。例えば、「若い人々にアピールするように」というように。
資料のありかを教えてもらう
価値が高い利用法の第3は、資料やデータの「ありか」を教えてもらうことだ。経済分析では、どこに有用なデータがあるかを知っていることが重要だが、これまでの検索エンジンでは、必ずしも適切な答えが得られなかった。
対話型AIに、例えば、「賃金の国際比較のデータは、どこにあるか?」というように質問することで、これまで知らなかった新しい情報源を知ることができる。
ただし、あまり信用できそうにないサイトを指定することがあるので、「政府や公的機関、国際機関のサイト」などと、限定するほうがよい。
第4は、「校正」だ。メールや手紙のような短い連絡文について、敬語の使い方などを直してもらう。
多くの人は、対話型AIにクリエイティブな作業を求めているだろう。
例えば、要約を示して、論文を書いてもらうことだ。
しかし、これは、うまくいかないことが多い。文章を出力してはくれるのだが、余計なことや、間違ったことが付け加えられている場合もある。何より、「自分が書いた文章ではない」という不満が残るだろう。
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