飲酒はNGか?「質のよい眠り」を極める睡眠前行動 仕事の効率を上げたいなら睡眠は削らない事

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生産性をあげるために大切なことは、休息の質を高めることにあります(写真:naka/PIXTA)
「長時間労働したからといって、生産性が上がるわけではありません。さばくことができる仕事の量では、人間は機械やAIにはかないません。大切なのは量や忙しさではなく、人間としての創造性を活かして仕事の『質』をあげること。そのためには、仕事の重圧から心と体を解き放つための『タイムオフ(休息)』の時間が必要です」
そう語るのは、世界の賢人35人の「休息術」をまとめ、米国Amazonでベストセラーを獲得した書籍『TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術』の著者、ジョン・フィッチとマックス・フレンゼル氏。この記事では同書から、伝説的なバスケプレーヤーのレブロン・ジェームズのエピソードと「睡眠を極める方法」について抜粋してお伝えします。

「アマゾン」のCEOであるジェフ・べゾスは、株主のための行動のひとつに睡眠をあげている。「スライブ・グローバル」とのインタビューで次のように述べている。

「睡眠を削って、生産的な時間を増やそうとする。そんなのは、ただのまやかしかもしれないね」

なにかを極めたいのなら、まずは睡眠を極めること。真に仕事ができる人は決して睡眠不足でない。

重要なのは、睡眠にきちんと時間をかけること。少なくとも、8時間をきちんと確保することだ。本当の緊急事態以外は、睡眠時間は厳守しよう(小さい子どもを育てている場合は常に緊急事態のようなものだが)。

そして睡眠時間の枠は毎晩、同じ時間に設定しよう。すると気持ちはゆったりとして、体も休む時間なのだと理解し、起床時間もわかるようになる。

ランチのコーヒーが眠りを妨げる

しかし、睡眠時間は十分に確保しているのに、眠れないという人もいるだろう。自分のことを不眠だと思っている人は少なくない。もちろん本物の不眠症に苦しんでいる人もいるが、自分で不眠の原因を作っている場合もある。

カフェインは、世界でいちばん普及している薬だろう(この本を書くのにもカフェインの力を借りた)。しかし、カフェインはアデノシンをブロックし、体に疲れを感じさせなくしてしまう。朝起きて、集中したいときにはぴったりだが、夜は眠れなくなる。

カフェインの半減期は個人差があるが、およそ5~6時間だといわれる。つまり、正午にコーヒーを飲んだらその4分の1は真夜中になっても血中に残っている(!)。そして多くの人が、夕方までにコーヒーを何杯も飲む。

筆者のひとりマックスは数カ月間、彼の(わりと平均的な)血中カフェイン量を記録した。その結果、起きる時間(午前8時)になってもまだ血中に20〜30ミリグラムのカフェインが残っていた(シングルショットエスプレッソの半分の量だ)。

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