「ホクロが肥大化」する皮膚がん、4つの見分け方 大人になってできたホクロが大きくなると注意
――もしもメラノーマと診断された場合、治療は難しいのでしょうか?
メラノーマの治療は手術が中心であり、早期であれば腫瘍を全部取り去ることで根治が可能です。しかしメラノーマが深刻と言われるのは、がんの中でも転移しやすいことが知られているからです。
――メラノーマは、皮膚だけの病気ではないんですか?
がん細胞は早期であれば皮膚だけに留まりますが、放っておくと、全身に点在するリンパ節に転移する可能性が高いんです。メラノーマがある箇所から遠い臓器へ遠隔転移することも多く、脳や肺、肝臓、など全身の臓器に影響を及ぼします。
メラノーマの予防でなにより重要なのは、紫外線対策
――全身に転移するとは、とても恐ろしいです。何か対策はありますか?
メラノーマの予防でなにより重要なのは、紫外線対策です。もっとも日差しを受けやすいのは、頭と耳と顔であり、特に頭皮や耳のホクロは自分では発見しづらいため、なおさら対策が必要です。
――夏場は日焼け止めを塗っていましたが、頭や耳はノーマークでした。
年を取るにつれて髪のボリュームが減っているような方は、紫外線をよりダイレクトに受けていることになります。また近年、紫外線は3月ごろから急激に増加することが分かっていますので、夏場に限らず、外出時にはUVカットスプレーやUVケアが施された帽子をかぶり、メラノーマを意識的に予防しましょう。
野田先生によると、メラノーマは40歳以降から発症のリスクが高まるという。日差しが徐々に強くなっていくこれからの季節、紫外線対策は入念に行おう。
(長瀬瑠美奈=取材・文)
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