コンビニ経営に成功する人が外さない絶対的条件 フランチャイズのカラクリと本部との緊密関係

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コンビニエンスストア
フランチャイズビジネスの本質とは?(写真:Graphs/PIXTA)
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コンビニエンスストア、たこ焼き店、クリーニング店、塾、スポーツジム、介護医療施設などのチェーン店。その中には運営会社の直営だけでなく、フランチャイズ(FC)チェーン方式を採っている場合も少なくありません。
フランチャイズとはそもそも「(人や会社に)特権(販売権)を与える」という意味合い。商品やサービス、商標、経営ノウハウを、ある事業者(本部、フランチャイザー)から別の事業者(加盟者、フランチャイジー)に与え、見返りに一定の対価(加盟金など)を徴収する関係のことをいいます。
起業の選択肢の1つとしても挙げられるフランチャイズ。中でも典型的な業態の1つであるコンビニフランチャイズのカラクリと実態を『儲かるコンビニフランチャイズの教科書』より一部抜粋、再構成してお届けします。

本部がフランチャイズを行う理由

近年、コンビニフランチャイズビジネスはその規模を拡大しています。

本部が用意した店舗経営のノウハウに乗ることで、成功への「近道」をすることができますが、実際にフランチャイズオーナーとして成功している人は一握り。

フランチャイズビジネスで成功する人とそうでない人を分けているのは、「フランチャイズビジネスとは何か」という本質を押さえているかどうかなのではないかと私は考えます。フランチャイズビジネスの仕組みや、本部と加盟店、双方のメリットをしっかりと理解し、本部任せではない主体的な経営者となることが重要です。

そもそも本部はなぜフランチャイズビジネスを行うのでしょうか?

1つは規模拡大のスピードにあります。

すべて自前の直営店での運営を行えば、店舗からの利益はそのまま本部の利益になります。しかし、店舗を開店させるためには、店舗ごとに開業資金や、人件費、商品の仕入れ代金などのコストがかかり、一度に複数の店舗を出店しにくくなります。失敗のリスクを避けるため、成功の見通しがたちやすい立地を選び、運営をできる人選を考えてから出店せざるを得なくなるため、規模拡大のスピードが鈍るのです。

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