菊間千乃さん「弁護士」転身後の約11年を振り返る 「弁護士の世界には思わぬ仕事が広がっていた」

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弁護士の可能性はとにかく広いから、きっと10年後の弁護士は、今は想像もできないような仕事に携わっているかもしれませんよね。

そんな未来のために、多様な活動をする弁護士のプラットフォームのような事務所を目指すのもいいなと思って、共同代表をお引き受けしました。

「10年後にインタビューしていただいたら、もっとお偉いさんの雰囲気が出ているかもしれませんね(笑)」(菊間さん)(撮影:竹井俊晴)

私は今50歳ですが、40代後半ぐらいから「次の世代にちゃんとつながなければ」と強く思うようになりました。特に、若い女性たちに対して。

弁護士の仕事はもちろん、社外取締役の役割も私で終わってはだめ。若い世代の女性弁護士が次の社外取締役に任命されるよう、道筋をつくっていかなければと思っています。

女性をテーマとした議論や講演をさまざまな企業や自治体でさせていただいていますが、私はまだまだ日本の女性に経済力が足りないことが一番の課題だと考えています。

女性が経済力を持って独り立ちできれば、女性は自分で人生を選択して生きられます。少なくとも、経済的な不安から結婚を焦ったり、DV被害にあいながらも離婚をためらってしまったりすることはなくなるはずです。

だから、女性が経済的に自立できるようなエンパワーメントをしたい。その一つとして、私はもっと女性弁護士を増やしたいと思っています。

最近は意気投合した女性弁護士の仲間と一緒に、働きながら資格勉強をする女性を応援する企画をTwitterでしたり、女子校に手紙を送ってアプローチし、弁護士の仕事の面白さを伝える授業をさせていただいたりと、少しずつ具体的な動きも始めています。

もっと貪欲に、自分の欲望に忠実になって 

女性が経済力を持つことを大変そうに感じている若い女性もいますけど、私はそういうマインドを変えていきたいんです。

だって、自分の人生は、自分で選択してこそ楽しいですから。

 (撮影:竹井俊晴)

周りの人はあれこれ言うでしょうし、否定されることもあるかもしれません。「〇〇がこう言ったから」と、誰かのせいにするのも簡単です。

でも、自分の人生を一番真剣に考えているのは自分です。周りが勝手にする評価なんて、気にすることないですよ。

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