「楽器はほぼ弾けず」売れっ子作詞作曲家の原動力 オリコン1位120回超、ヒットメーカーになれた訳

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自分の知らないことに対して、いかに新鮮な関心を持ち続けられるか。

その柔軟な吸収力と感受性が、オリコン1位獲得回数120回超という驚異的な記録を生んだのだ。

試行錯誤することを、おもしろがる

「でもトレンドって、正直難しいですよね」

岡嶋さんは“ヒットメーカー”と呼ばれることを少しためらうように、声のトーンを変えて言った。

「トレンドってどんどん移り変わっていくものだから、何がベストなのかは誰にもわからない。私も何が答えかわからないまま、手探りでやっていますね」

そして、作詞家らしい感性で、自分の思いを言葉にしていく。

「みんな、『今この瞬間』を生きるのは初めてなわけで。いま28歳の人なら、28歳を初体験しているわけですよね。それは、みんな同じです。だから、いま自分が何をすべきか正解がわからなくて当然だと思います。

ただ、その正解を探すことを私はあきらめたくない。若い世代に今届く音楽は何か、どうしたらトレンドを生み出せるのか……試行錯誤することをおもしろがりながら、続けていけたらいいなって思っています」

学歴も人脈も持たずに音楽業界に飛び込んだ岡嶋さんは、仕事を与えてくれる人たちの期待に応え続けることで、代替不能のポジションへ。

そして今も、未知なるものを否定しない伸びやかな感性で新しい価値観や流行を吸収し続けている。

これからも大好きな音楽の世界で仕事をし続けていくために、岡嶋さんが決めていることは1つだ。

(写真:小黒冴夏)

「その時々に経験できることをなるべく真正面から受け止めること。

例えば、歌詞にしても今の私にしか書けないものってあると思うんですね。それを見つけるために必要なのは、やっぱり1日1日を大切に過ごすことだと思います。

今、私は子育ての最中ですが、子どもを育てているときにしか味わえない感情や景色って絶対あると思うので、それを余すことなく焼きつけていく。

本当は全部冷凍保存できたらいいんですけどね(笑)。

でもそれはできないから、その分、目に映るものすべてをできる限り濃い形で心に焼きつけて人生を送る

結果的にそれが濃いクリエーティブにつながっていくのかなと思います」

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