卒アルに「わが子写ってない」導入された驚愕技術 今や集合写真は、欠席者の「合成」が当たり前

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集合写真に欠席者を合成して入れるようになったのは10年ほど前。目つむりの修整と比べればかなり遅れたわけだが、それには2つの理由があるという。

「1つは、集合写真の欠席者については『別窓』で入れる、という方法が昔から定着していましたから、それを変える必要性を学校側がそれほど感じなかった。もう1つは、撮影時にいなかった子をあたかもいるように合成するのに抵抗感があったようです」

しかし、スマホが普及し、撮った写真をアプリで加工することが当たり前になると、合成への抵抗感が薄れていった。さらに、画像加工技術が進化し、卒業アルバムの集合写真でも「きれいに合成できる」ということが学校に認知されるようになった。すると、この10年を境に、集合写真の合成が全国に広まっていったという。

集合写真に欠席者を入れる方法

では実際、どのような流れで欠席者を集合写真に入れるのだろうか?

「集合写真の撮影当日、カメラマンが欠席した児童生徒はいないか、学校に確認します。欠席者がいる場合はあらかじめその子を合成する位置を空けて撮影します。後日、欠席した子を同じ場所、同じライティング、同じ画角で撮影し、それを切り取って、場所を空けて撮影した集合写真に調整して貼り付ける。さらに明るさ、色を微調整して周囲と違和感がないようになじませます」

しかし、このように段取りよく合成できるケースはむしろ少ないという。

「集合写真の撮影当日はバタバタしていて、欠席者のスペースを空けて撮れないことがよくあります。そうなると、後で撮影した欠席者の写真を入れるすき間がない。でも、何とかして入れなければならないわけです。そのため、難しい作業になりがちです」

欠席者が不登校の児童生徒である場合、集合写真を撮影したときと同じように写せない場合もある。入稿の締め切りぎりぎりまで待つが、どうしても学校で撮影できないときは、保護者から提供された写真をはめ込むこともあるという。

「撮影環境が大きく違う写真を合成するわけですから、さらに難しい作業になります。明るさを調整するだけでなく、服装もみんなとそろえて制服に着せ替えなければならない。ないものをつくり出す加工ですから、かなりの技術と労力を必要とします」

さらに、こんな修整依頼もあるという。

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