目白駅、閑静な住宅街にたたずむ「孤高の存在」 目黒と「同期」、山手線で3番目に少ない乗車人員

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目白駅の駅舎は線路をまたぐように建っている(筆者撮影)
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目白は山手線では非常に珍しく、開業から現在に至るまで、一度も山手線以外の鉄道路線との接続駅、乗換駅になったことがない。

地下鉄も、都電すらも目白は通らず、山手線と並走する埼京線・湘南新宿ライン(山手貨物線)にもホームはない。同じ例としては新大久保駅も該当するが、あちらは歩いて3、4分ほどのところに中央線大久保駅があるから孤立感は薄い。

目白は、もっとも近い東京メトロ雑司が谷駅、または都電荒川線鬼子母神前駅まで歩くと10分はかかり、山手線でいちばん単独駅らしい駅とも言えるだろう。

山手線随一の“孤立駅”

そのためか駅周辺には特に大きな繁華街もなく、高級住宅街と文教地区となっている。一日平均の乗車人員も2万6000人あまり(2021年度)と、高輪ゲートウェイ、鶯谷に続いて、山手線の駅では3番目に少ない。ただ、かもし出される落ち着いた雰囲気は山手線の駅でも屈指と言えるのではあるまいか。

目白駅自体の歴史は古く、1885年3月1日に現在の山手線の一部のルーツである品川―赤羽間の鉄道が開業した、そのわずか半月後の3月16日に、目黒駅と同時に開業している。目の白と黒が同時に誕生しているのが面白いが、目白に関しては、渋谷、新宿、板橋と同時に開業するはずが、用地買収が遅れたため間に合わなかったとの資料もある。

鬼子母神前から下る都電荒川線
鬼子母神前から神田川の谷へと下る都電荒川線(筆者撮影)
池袋―目白間の山手線
池袋を出て目白へ下り勾配を進む山手線内回り(筆者撮影)
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