お金に困る人が知らない「人生の3大資金」の現実 人生100年時代をどう生きるべきか

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学歴というのは、中学や高校や大学などの、どの教育段階を修了したかを指すものです。あなたは「学歴が高ければ高収入の仕事に就ける」と聞いたことがあるかもしれません。その一方、「社会に出れば学歴は関係ない」という人もいます。実際はどうなのでしょう。

厚生労働省の調査(2020年)によれば、男女とも、高卒の人よりも大卒の人のほうが、どの年齢層であっても年収が高くなっています。この調査では、日本の場合、高卒に比べて大卒の収入はおよそ1・2倍から1・5倍でした。 統計上は、高卒よりも大卒の人のほうが多くの収入が得られることを示しています。

大学進学率はここ30年ほどおおむね上昇し続け、2022年度の大学進学率は56・6%と過去最高を記録しました。2人に1人は大学に進学する現在、規模が大きく給料が高い会社や人気企業への就職活動では、学生同士の競争がますます激しくなっています。大学さえ卒業すれば自然と高収入の仕事に就けるとは限りません。

また、高卒で働き始めて成功を積みキャリアアップをする人、中卒で会社を起業して成功する人など、大卒ではなくても多くの収入や、生活するのに十分な収入を得ている場合もあります。「高卒よりも大卒のほうが高収入」というのは、統計上のことであり、 実際は絶対に大学に行ったほうが稼げるというわけではありません。学歴でその後の収入がすべて決まるわけではないということを理解しておきましょう。

家を買うなら若いうちから備えよう

ここでは人生の3大資金のうちの「住宅」について説明します。社会人となり実家を出て自立するとしたら、住む家を探さなくてはなりません。家賃は給料(手取り)の3分の1以内が目安といわれています。賃貸物件は毎月家賃を払って借りることになりますが、ある程度お金が貯まったり結婚をしたりすると、賃貸物件に住み続けるのか、家を買うのか考えることがあります。

一軒家やマンションなどを買う場合は、それまでの貯金からある程度まとまったお金(頭金)を払うことが多く、残りの金額は銀行などからお金を借りて支払います。その借りた分のお金を35年などの長い期間をかけて利息とともに返済します。これを住宅ローンといいます。 住宅ローンの返済が終われば、家は自分の資産ですから、月々の住居費は生じません。また、家を売却できれば老後に高齢者施設の入居費用にあてることもできます。ただ、家を買った人は固定資産税などの税金を払う必要がありますし、家のメンテナンス費用も自分で用意しなければなりません。

一方、賃貸は、収入や家族の都合に合わせた住み替えがしやすいのが利点です。また所有するわけではないので、固定資産税などの税金は発生しませんし、家の修繕費なども自分で払う必要はありません。しかし、家賃をずっと払わなければなりませんし、自分の持ち物ではないので売ってお金にすることもできません。また、高齢になると連帯保証人が見つけにくくなるなどの理由で物件が借りづらくなる場合もあります。

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