お金に困る人が知らない「人生の3大資金」の現実 人生100年時代をどう生きるべきか

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持ち家と賃貸とどちらが得かという答えは、最終的にはあまり変わらない場合もあり、年月が経たないとわかりません。住む家に求めるものは人それぞれですし、自分がどんな生き方をしたいかによって、決断していくしかないのです。ただ、老後にも関わる話なので、住宅にかかる費用をどうするかは、若いうちから意識しておくほうがよさそうです。

老後に必要なお金は人それぞれ

2019年に発表された金融庁の報告書に、「公的年金だけでは老後の資金が約2000万円不足する」と解釈される記述がありました。この試算は総務省の「家計調査年報」の2017年度版によるものです。「高齢の夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)の無職世帯は、毎月の収入が20万9198円で、毎月の支出が26万3717円と、毎月5万4519円の赤字になっている」というデータがあり、これが平均寿命まで続いたら不足分は約2000万円となるとしたものでした。

「2000万円も足りないの?」「年金制度はもうダメなのではないか?」と世の中を騒がせました(あまりにも大きな話題になってしまったために、後に金融庁はこの報告書を撤回しました)。

しかし、これは高齢で無職の世帯、つまり仕事をやめてそれまでの蓄えをもとに生活している人たちのデータです。十分に蓄えがある人はたくさんお金を使うこともあるでしょう。誰しもが毎月5万円以上の赤字で暮らしているわけではありません。

もし、貯金を減らしたくないのであれば、もらえる年金の額の範囲内で暮らす工夫をするか、65歳を過ぎてからも働くという選択肢もあるでしょう。 老後の生活のために絶対2000万円を貯めておかないとダメということではありません。情報はうのみにせず、しっかりと理解をして振り回されないようにしましょう。

人生100年時代といわれる現在、老後の期間もかなり長くなりますので、貯金や投資で資産を増やしておいたり、支出をなるべく減らしていったりする意識は大事です。また働けるうちは働き、収入を得るようにすることも大事になるでしょう。

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