「月給が賞与と比べ異様に少ない人」は要注意

会社が「あなたの万一の保障」を削っている?

健康保険・厚生年金に加入している会社員は、万が一のときには意外と手厚い経済的保障を受けられる。だが、会社が密かに将来のあなたに影響があることをやっていたら……(写真:polkadot/PIXTA)

新型コロナウイルスの収束が完全には見えない中、「もし病気になったらどうしよう」と恐怖に駆られている方からのご相談が増えています。先日、ファイナンシャルプランナーとして個人相談をしている筆者のもとに来た方は、「今加入している民間保険がコロナに対応しているのか教えてほしい」とのご要望でした。

筆者は、金融商品や保険商品の販売はできませんが、「保有している金融商品のセカンドオピニオンを聞きたい」「加入している保険が自分に合っているのか教えてほしい」といったご要望は少なくありません。今回のお客様は会社員とのことなので、まず「健康保険から給付される傷病手当金が、コロナの感染拡大を受け、より給付が受けやすくなった」というお話をしました。傷病手当金は、病気やケガで3日働けない状態が続くと、4日目から最大1年半、給与の約3分の2の給付が受けられる仕組みです。

もともと、この傷病手当金は、自宅療養でも医師の診断があれば適用されていました。しかしコロナ感染では、医療機関の受診がかなわないこともあり、その場合も傷病手当金の対象とする、あるいは自覚症状がなくても検査で陽性とされた場合は対象とするなど、対応が拡大されました。

ボーナスは高額なのに毎月の給与額が少なすぎる会社員

日本の健康保険制度は優秀で、医療費そのものは3割負担、また高額療養費制度もあるので、医療費の自己負担は抑えられています。さらに今回のような指定感染症の場合の医療費は全額公費で賄われます。したがって、民間保険が必要かどうかは、公の保障で不足するかどうかの見極めがまず大事です。

具体的な傷病手当金の額は「ねんきん定期便」を用いて計算することが可能です。傷病手当金の額は「標準報酬日額の3分の2」と定められており、それはねんきん定期便に記載されている「標準報酬月額」を30で割った金額です。標準報酬月額とは、4月・5月・6月の支払い給与総額を平均化して等級に当てはめたもので、この金額を基に健康保険、厚生年金の保険料が決定されます。

筆者は「一緒に金額を確認しましょう」と言って、今回のお客様のねんきん定期便を見てみました。すると、とても違和感を覚えました。毎月の給与額が異常に低く、賞与のウエイトが大きすぎるのです。そこで「毎月振り込まれる給与額はいくらですか」とお客様に聞くと、ねんきん定期便に記載されている標準報酬月額とはかけ離れた金額です。ここまで聞いたところで、筆者は推測がつきました。お客様は、横行している「社会保険料削減ビジネス」の被害者なのではないか……。

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