「子育ては大変!の沼」にはまる人、抜ける人の差 双子育児を"見方の転換"で乗り切った人の秘訣

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赤ちゃん時代の双子くん。このお揃いの服は、着なくなったあとに、友紀さんが代表を務めるNGOブルードットで支援しているフィリピン・レイテ島の双子に譲ったそう(写真提供:赤坂夫妻)

「幸せ」より「大変」な情報のほうがバズりがち

実は私も、子育ての「大変」情報と「幸せ」情報のバランスについてはずっと考えてきました。なぜなら、これまで私はこの連載などで、その両方を発信してきたからです。

私が育児の「大変」を発信するのは、自身がワンオペ育児に苦労した過去があるので、その解消法や対処法を伝えたいし、ワンオペを生み出す社会や文化の問題点に声をあげたいからです。実際、パパママたちの「大変」の発信が社会制度を変えたことも数多く、「大変」の発信には大きな意義があると考えています。

一方で、実際の育児はとても幸せなものです(育児の手が足りていて社会の目も温かければ)。子供は本当にかわいく面白く、子育ては自分の世界を広げてくれる貴重な経験です。なので、あまり「大変」情報ばかり発信して、これから子供を産む人を必要以上に怖がらせても嫌だなと思い、私は意図的に「大変」と「幸せ」の両方をなるべく同じくらい発信しようと心がけてきました。

でも、私の経験上では、「幸せ」より「大変」な情報のほうがバズりがち。なので、そういう情報のほうが多くの人に届きやすい、という一面もあると思うのです。

なので、「今後の育児をネガティブにしか考えられない。それが精神的にかなりつらい」と思ったときは、意識してポジティブな情報も探してみましょう。実際には「育児が幸せ」で「子育てしていても仲良しな夫婦」はちゃんといて、そういう発信もたくさんあります。そして、そこから学べるものも多いはずなのです。

ちなみに、マンガに登場した多胎児を支援するNPOは全国にあります。そういう団体とつながると、いろいろアドバイスがもらえたり、双子親のつながりができます。赤坂さん夫婦は今もお下がりをもらったり、とても助けられているそう。多胎児を妊娠したら、まずはそういうNPOを調べるのは大事だとあらためて実感しました。

というわけで、今回のつかれないヒントは……

今後の育児について調べれば調べるほど不安……。

ネガティブ情報ばかりを集めていませんか?
ネガティブにはまりがちな人は、
意識してポジティブ情報を取り入れるのがオススメ。
育児情報は両輪あってこそバランスが取れます。

さて、次回は、この夫婦の家事育児分担の詳細についてです。そして、この夫婦のモットー「型破りな夫婦でいよう」とは?

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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