外野の声に耳傾けず「ありのままの私」でいる方法 初対面でハグ、米国人起業家とNHK記者の邂逅

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ジェイミーはビジネスの成功の秘訣について、否定されることを恐れなくなったこと、否定とうまく付き合えるようになることだと語っています。言い換えれば、NOの数で自分の価値を決めようとしなくていいということではないでしょうか。

100のNOがあっても1つYESがあれば、それでよしとできるかどうか。数々のNOを、YESにたどり着くためのプロセスの一環だと捉えられるかどうかが大事な気がします。

周りの声を自分への疑念に変換しない

では、「否定を恐れなくなったとして、NOをYESに変えていくにはどうすればいいのか」。

そう尋ねる私に、ここでもジェイミーは「あなたにはできっこないと言う周りの声を自分自身の疑念に変換しないことだ」と念押ししてきました。

初対面の私にぎゅっとハグしてくれたジェイミーは、NOの数で自分の価値を決めなくていいのだと教えてくれました(写真:筆者提供)

結局、どんな時も、最後まで自分を信じてあげられるのは自分自身、物事の行方を左右するのは自分なのだ、と。他人を変えることはできないけれど、自分が変わることはできる、と。

そう言われている気がしました。実際にはどんなに頑張っても、YESにたどりつかないことだってたくさんある。大人の私たちはみなそれを知っていますが、とにかくNOの数で自分の価値を決めなくていい、そう思うだけで、少し楽な気持ちになれるのではないでしょうか。

ジェイミーが教えてくれた「言葉の力」

ジェイミーに会って再認識したことの1つに「言葉の力」があります。

本の中で彼女は、自分が打ちのめされた時に見返す言葉があると明らかにしています。

彼女が架空の道具箱と呼ぶそれには、実際に自分が見聞きして感銘を受けた教訓や引用句などの言葉が書き留められていて、パソコン上のメモやスマートフォンのノートアプリの中にも保管されているといいます。

拒絶された時や、自分がなぜ今これをやっているのか、思い出す必要がある時に読み返して、自分を勇気づけるというわけです。

私にも好きな言葉がいくつかあります。そのうちの1つがこれです。

When life gives you lemons, just make lemonade.

ここでのレモンは人生における困難や逆境を指します。

レモンのように酸っぱくて、つらいことが起きても、それを甘いレモネードに変えてみよう、困難に直面しても、それを良い方向に変えて行こう、ピンチはチャンスだといった意味合いもあるのではないかと解釈できます。

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