外野の声に耳傾けず「ありのままの私」でいる方法 初対面でハグ、米国人起業家とNHK記者の邂逅

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「女性記者はずるい」

この言葉はその後も幾度となく私のもとへとやってきました。地方局を経て東京に異動し、企業の経営者たちを取材するようになっても同じ。

努力して(100回に1回くらいの割合で)大事な話を聞き出すことができても「女性記者は得をしている」と言われる。

最初のうちは、別に好きで女性に産まれたわけじゃないのにな、たまたま女性に産まれただけなのにな、と思っていましたが、いつしか「それも一理あるのかもしれないな」と同調するようになっていきました。

見た目や属性で安易に判断されたらどうする

ジェイミーが出会った投資家と(一部の)男性記者たちに共通しているのは、人を見た目や属性で安易に判断していること。

「本質を見てもらえず表面的に判断されてしまった場合、私たちはどうすればいいのか」

これが、インタビューにおけるジェイミーへの最初の質問になりました。

彼女の答えはこうでした。

「外野の声のボリュームを下げ、自分の中にある声のボリュームを上げること」。そして「多くの場合、外野が言ってくるあなたに対する表面的な評価を、実はあなた自身も自分の頭の中で言ってしまっていることが多い。目標の達成を何より阻害するのは自己不信だ」と付け加えました。

自己不信の原因はどこにあったか

インタビューのあと、ハッとして、すぐに反省しました。本質を見てもらえていないのに、本当は「違う」と思っていたのに、「女性記者はずるい」という言葉を安易に受け入れてしまったことで、それが自己不信につながっていたのではないかと初めて気づかされました。

ジェイミーからあふれるあの強さは、自分の本質に対する圧倒的な自信からくるものなのではないかと感じます。

容姿を否定されても、直感的に「この投資家は間違っている」と感じ、「私は単に商品を売るためではなく、美の常識を変えるためにここにいる、私の容姿は関係ないはずだ」という本質を見失わなかったことが、ひいてはジェイミーが美容業界の美しさの概念を覆すことにつながりました。

まずは、本質を磨くこと。自分の本質に自信を持てるようになれば、表面的な人の評価はいずれ気にならなくなるのだろう、と思うのです。

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