仕事のできるいい人ほどハマる「我慢」のワナ 頼りにされる人ほど無意識の我慢に気づかない
我慢のサインに気づかないまま、「やればできる」でやり続けても、人間である以上、いずれは限界が訪れます。
・不眠が続いて仕事の能率が上がらない
・やる気が失せて朝起きられない
などの危険信号が出て、やがて、これまでどおりに仕事が運ばなくなります。自分の体調や気持ちに気づいていれば、この時点で「もう十分やった」「やり尽くしたのだから休もう」と考えてもよさそうなところです。ところが、限界を超えてやってしまう人の多くは、そうは考えません。
頼まれたことができていない。不眠で頭が回らない。
そんな自分を、「無責任だ」「これができなくて申し訳ない」「役に立たない自分はダメだ」と責めます。
ろくに睡眠もとれず、疲れ果ててくたくたなのに、自分を責める気持ちで頭がいっぱいになっているとしたら、それは気づかない我慢を重ねているSOSです。
「がんばれ。ここでがんばりさえすれば、すべてうまくいく」
自分を鼓舞するこうした言葉の裏側にも、自分を責め、自分を追い詰める「我慢」が潜んでいる可能性があります。
頼りにされる人ほど、無意識の我慢に気づかない
我慢に気づけないのには、能力が高いことの他に、もうひとつ理由が加わることがあります。それは、自分が我慢することで、いつの間にか人から頼りにされる人になっていることです。他人から頼りにされ続けると、それでいいと思い、自信もつくので、それを続けようとします。その結果、ますますノーを言えない状態になり、我慢し続けることになります。
こうした無意識の我慢状態は、やがてそれが当たり前のようになって感覚をマヒさせ、活気が失われたり、疲れすら感じられなくなったりします。感情が鈍感になるので、「こんなのもう嫌だ」「やってられない」といった気持ちも失われていきます。
こうして引き起こされるのが感情障害、いわゆる「うつ」と呼ばれる症状です。感情障害(うつ)とは、脳の知的機能が勝って情緒的機能が抑えられてしまった状態を言います。
知的機能、つまり左脳を使った活動に没頭するあまり、自分が今どんな気持ちか、楽しいのか苦しいのかを把握する右脳の機能が停止している状態とも言えるでしょう。
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