ウイグル人監視カメラに「日本企業の部品」の衝撃 使用が判明したのは7社、人権侵害加担のおそれも

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日本ウイグル協会とヒューマンライツ・ナウによる会見
今年1月に行われた日本ウイグル協会とヒューマンライツ・ナウによる会見(記者撮影)

在日ウイグル人によって設立された「日本ウイグル協会」と人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」は1月19日に記者会見を開催。中国の監視カメラ大手「ハイクビジョン」(杭州海康威視数字技術)製の監視カメラを分解して調査したところ、日本メーカー7社の部品が使われていたと発表した。

中国の新疆ウイグル自治区ではウイグル人やカザフ人などのイスラム系民族を治安当局が恣意的に拘束し、施設に収容したうえで拷問や性的虐待、強制労働が日常的に行われていると、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの国際人権NGOや同自治区から海外に逃れた住民が指摘してきた。2022年8月には国連人権高等弁務官事務所が報告書を発表し、そうした人権侵害について「人道に対する罪に該当する可能性がある」と言及している。

ソニーグループなど7社の部品が組み込まれていた

国際人権団体などによれば、新疆ウイグル自治区では治安当局が「テロ対策」と称して町中の至るところに監視カメラを設置し、住民の行動を日常的に監視している。

2022年5月に流出した「新疆公安ファイル」と称される収容施設の内部などを撮影した画像をアメリカの映像セキュリティ企業が分析したところ、ハイクビジョン製の監視カメラが施設内に設置されていることが判明。同社製のカメラの内部を調査した日本ウイグル協会は、日本メーカーの部品が監視カメラに組み込まれていたと明らかにした。

日本ウイグル協会によれば、部品供給が判明した日本メーカーは、ローム、TDK、旭化成エレクトロニクス、ザインエレクトロニクス、ソニーグループ、セイコーエプソン、マイクロン ジャパンの7社。

日本ウイグル協会が新疆ウイグル自治区で住民監視に使用されていたものと同じシリーズのハイクビジョン製監視カメラを入手したうえで、専門業者に分解調査を委託。部品に表示されていた型番などからメーカー名を特定した。日本企業のほかにも、アメリカや韓国、台湾企業の部品も含まれていたという。

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