「保育園・幼稚園がイヤ!」で困ったときの絵本5冊 入園前の「不安やドキドキ」が「ワクワク」に

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入園前の「イヤイヤ」がなくなる絵本を、絵本作家の中村さんが紹介します(写真:YAMATO/PIXTA)
幼稚園や保育園に行くのを嫌がるお子さんのお話を聞いたことがあるかと思います。入園を控えた親御さんは「うちの子もそうなったらどうしよう」と不安に思うことがあるかもしれません。
親御さんにとって、入園前におさえておきたい情報の収集はインターネットが便利です。またお子さんには「体験入園」などの利用もいいでしょう。加えて活用したいのが絵本です!
親子でいっしょに、しかもご家庭で、幼稚園・保育園の楽しさを共有できるのが絵本の読み聞かせです。ここでは、お子さんの不安や本音を理解でき、幼稚園や保育園の楽しさやワクワク感を味わえる絵本5冊をご紹介したいと思います。

ようちえん「いや」なのはなぜ?

まずご紹介するのが、『ようちえんいやや』(長谷川義史 作・絵、童心社)です。タイトルが、どストライク。表紙の絵は大泣きしている幼稚園児。もうこれは、親御さんが「絶対、読まねば!」と心を動かされる作品です。

『ようちえんいやや』
『ようちえんいやや』(長谷川義史 作・絵、童心社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「ようちえん いくの いややー」と泣くたけしくん。その理由は、園長先生に「おはよう」のあいさつをするのがいやなんだそう。また、つばさくんが泣くのは、園で使う自分のイスのマークがヘビだからいやだって。

長谷川義史さんのインパクトのある絵に、親御さんは幼稚園に行きたくない、と泣く子どもの世界にどんどん引き込まれていくことと思います。

しゅうまくんも、みさちゃんも、よしきくんも、りかちゃんも、みんな「ようちえん いくの いややー」と泣いています。大人にしてみたら、「そんなことで園に行きたくないの?」とあきれそうになる理由。「そんなにいやなら、もう幼稚園に行かなくていい!」と怒りたくなるかもしれません。でも、最後まで読むと、みんなが泣く本当の理由は……。

登園前にぐずることに、親御さんは怒ったり、イライラしたりしがち。でも行きたがらない理由をこの絵本で理解できるのではないでしょうか。

読者である親御さんからはこんな声が寄せられているそうです。

「今は毎日大泣きしながら園に行っていますが、それでいいのですよね! この本のおかげで、親の私たちも安心しました」

「4月から幼稚園に通う3歳の息子に読んでみました。自分と同じ気持ちのお友だちをみて、『ようちえんいやや』と安心して言えるようになったようです。にっこりしてもう1回読んでと言います」

次ページ続いては、園での「困った」を絵本に
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