「保育園・幼稚園がイヤ!」で困ったときの絵本5冊 入園前の「不安やドキドキ」が「ワクワク」に
出版元の童心社編集部は、この作品についてコメントを寄せてくれました。「子育て経験のある人ならば、『あるある!』と思わずうなずいてしまう朝の光景。子どもの気持ちをおおらかに受けとめた、著者・長谷川義史さんの子どもたちへのエールです」。
次の作品もインパクトある書名です。かさいまり・文、ゆーちみえこ・絵の『えらいこっちゃのようちえん』(アリス館)。
幼稚園初登園の1日がテーマ。
どんな活発なお子さんも幼稚園の初日というものは緊張するでしょう。「園でみんなと仲良くできるだろうか」「泣いたりしないだろうか」と、親御さんの不安がお子さんにも伝わっているのかもしれません。兄弟がいて、先に入園経験があるならともかく、初めての経験なら親も子もドキドキのはず。
主人公の「ぼく」。園では、トイレ、お着替え、お弁当、そして遊びまで、おうちとは全然違い、とまどってしまいます。おうちなら頼れる人がいるのに……。どうしたらいいかわからなくて、泣きそうになったり、困惑したり。
そんなとき、「ぼく」が発することばが「えらいこっちゃ」。このことばで、少しずつ壁を乗り越えようとします。また、この「えらいこっちゃ」は、親御さんにとって、お子さんが困る状況を知り、備えるヒントになります。そして「えらいこっちゃ」は、お子さんには、困ったとき、不安になったとき心を落ち着かせることばになるかもしれません。
「えらいこっちゃ」――ピンチのとき、こんなキーフレーズを決めておくと、前に進む勇気がわくはずです。
ご家庭で読み聞かせするとき、お子さんといっしょに「えらいこっちゃ~」というかけ声を出しながら読んでみましょう。きっと幼稚園に行く不安も消えて、入園式が心待ちとなるはずです。
動物先生といっしょにのびのび
3冊目は『きんたろうようちえん』(やぎたみこ 作、あかね書房)。
舞台は山の上にある「きんたろうようちえん」。園児たちは、幼稚園バスではなく毎日ロープウェイで通います。そのロープウェイを引っ張りあげているのは、なんと園長のきんたろう先生。大きくて力持ち、そのうえいろんな動物の言葉が話せるのです。
この幼稚園は、きんたろう先生と給食係の先生以外は、クマやサルなどの動物が先生です。遊びもお絵描きも給食も動物先生といっしょ。自然に囲まれて、みんな自由にのびのびと過ごします。そんななか、ある事件が起こりますが……。
大人になると、他人と比べたり、競争したり、そんな社会に人はどっぷりとつかり、ときには自分を見失うこともあるでしょう。また子どもが幼い頃から習いごとやお受験などで、心のゆとりを失いがちになることも。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら