食べるだけで「50代がどんどんやせる」意外な食品 アンチエイジングの"神"細菌「LPS」がたっぷり

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太りにくい、健康的な食習慣「食べやせ」について、改めて確認しておきましょう。

まず大切なことは、1日3食、欠食しないことです。特に朝食は重要です。朝食をとることで体のリズムが整い、エネルギーが燃えやすい体になります。

何より意識していただきたいのは、いろいろな食材をまんべんなく食べ、さまざまな栄養素をバランスよくとることです。これは、現在、どの国においても重要視されている、健康的な食事の基本中の基本です。

考え方としては、やせたいからといって、糖質や脂質が多い食品を極端に減らそうとせず、食事全体の栄養バランスを考えることです。そして、特定の食品群や栄養素をとろうと考えるのもNGです。同じ食品ばかり続けて食べると食品に偏りが生じ、摂取できる栄養素の種類が少なくなるリスクが上がってしまいます。

1日10品目がとれる「かきくけこ、やまにさち」

そこで、バランスの良い食事の目安として私が提唱しているのが、1日10品目がとれる、「かきくけこ、やまにさち」食事法です。

か→海藻類、き→きのこ類、く→果物類、け→鶏卵(卵)、こ→穀類・いも類、や→野菜、ま→豆類・種実類、に→肉、さ→魚、ち→チーズなど乳製品・牛乳を表しています。
※「かきくけこ、やまにさち」は、森由香子氏の登録商標です。

毎日、このすべての品目がとれる食事を心がけていきましょう。メニューは、主食、主菜、副菜の組み合わせで考えてみてください。

50歳からは「食べやせ」をはじめなさい (青春新書プレイブックス P 1198)
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主食は「こ」の穀類・いも類、主菜は「さ」の魚、「に」の肉、「け」の鶏卵、「ま」の豆類で、副菜は「や」の野菜、「か」の海藻類、「き」のきのこ類、「く」の果物類、「ち」のチーズなど乳製品や牛乳などをとりいれ、バランスのとれた食生活を送りましょう。

さまざまな食品をとることで、燃えやすい体になるだけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。

さらに、高齢期に問題となるロモコティブシンドローム、サルコペニア、骨粗しょう症などを防止する、たんぱく質、カルシウムなどのミネラルもしっかり補給できます。「かきくけこ、やまにさち」を合言葉に、幅広い食品で幅広い栄養素をたっぷりとって、健康的な60代を迎えましょう。

森 由香子 管理栄養士/日本抗加齢医学会指導士

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もり ゆかこ / Yukako Mori

東京農業大学農学部栄養学科卒業。大妻女子大学大学院(人間文化研究科 人間生活科学専攻)修士課程修了。2005年より、東京・千代田区のクリニックにて、入院・外来患者の血液検査値の改善にともなう栄養指導、食事記録の栄養分析、ダイエット指導などに従事している。また、フランス料理の三國清三シェフとともに、病院食や院内レストラン「ミクニマンスール」のメニュー開発、料理本の制作などを行う。日本サルコペニア・フレイル学会会員・日本認知症予防学会会員・日本排尿機能学会会員。抗加齢指導士の立場からは、〈食事からのアンチエイジング〉を提唱している。

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