子への相槌「すごいね」「へえ」がNGな納得の理由 おざなりリスナーが顔を出すのは仕方ないが…

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人の話を聞く時に、あなたがついやってしまう癖はないでしょうか?(写真:Pangaea/PIXTA)
話を聴いてほしい子ども、話を聴かない大人。なぜ大人は子どもの話を聴かないのでしょうか? 「相手を一人の人間として尊重し、話し手の声に寄り添う聴き方」のアクティブリスニングという方法があります。アクティブリスニングは「積極的傾聴」と呼ばれ、話し手の経験やそれに伴う感情・思考を無条件に受け入れ、メッセージや文脈をより深く理解するためのコミュニケーションです。

話を聞くときに相手を批判するのは、なぜダメなのでしょうか? すぐにアドバイスをすることがよくないとされるのはなぜでしょうか? 『アクティブリスニングでかなえる最高の子育て』を一部抜粋し再構成のうえご紹介します。

コミュニケーションのバリケード

子どもだけでなく、大人の話を聴く時にも、あなたがついやってしまう癖はないでしょうか?

自分と意見が合わない時に、つい否定してしまう、責めてしまう、説教をしてしまう、聞かれていないのにアドバイスをしてしまうなどです。

このような癖は、「コミュニケーションのバリケード」と呼ばれ、対話をしている相手との間に壁をつくってしまいます[*4]。

私たちの多くは、このような逆効果のコミュニケーションの仕方で育っているため、子どもの話を聴く時にも、無意識にバリケードを使ってしまうのです。あなたの周りにも、こういったタイプの人がいることでしょう。

自分のタイプを認識し、アクティブリスニングという新しい習慣を意識して身につけることは、子どもに対してだけでなく、大人との関係性を変えるのにも効果的です。

気づいていないこと、見えていないものは変えられません。より良い聴き手(リスナー)になるために、また子どもや周囲の人と心を通わすためにも、自分自身が話を聴く時にどんなバリケードを使いがちなのか、自分の癖を把握しましょう。

おざなりリスナー

おざなりリスナーとは、興味を持ったふりをしながら、相手の話をほとんど聞いていない人です。いわゆる、聴いているふりです。時折、アイコンタクトを取ったり、うなずいたりしながら、聴いているような姿勢は取っています。

しかし、話し手のメッセージを理解しようとする意図はありません。テレビや携帯を見ながら、仕事をしながら、マルチタスキングをして片手間で聞いているのもよくある例です。

大人同士でも、一緒にいる相手がテレビをつけたままの状態の時に、思わず、「ねえ、聞いてる?」といった経験がある人もいるでしょう。

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