学力にも影響!「言葉を交わさない」の大きな弊害 子の話を聞く時間ないと自分を責めなくていい

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
子どもの話を聴かない大人、話を聴きたいけれど、どう聴き出したらいいかわからず戸惑う大人、その原因を考えてみましょう(写真:buritora/PIXTA)
話を聴いてほしい子ども、話を聴かない大人。なぜ大人は子どもの話を聴かないのでしょうか? 「相手を一人の人間として尊重し、話し手の声に寄り添う聴き方」のアクティブリスニングという方法があります。アクティブリスニングは「積極的傾聴」と呼ばれ、話し手の経験やそれに伴う感情・思考を無条件に受け入れ、メッセージや文脈をより深く理解するためのコミュニケーションです。『アクティブリスニングでかなえる最高の子育て』を一部抜粋し再構成のうえ、子どもとの対話などに悩む人へアクティブリスニングの取り入れ方についてお伝えします。

忙しくて子どもの話を聴くことができない

Question 子どもの話にじっくり耳を傾けられません

自分の仕事が忙しい時や、なにかをしなければいけない時、子どもの話を聞くことができません。私の態度に娘もだんだん慣れてきて、すっかり学校での出来事を話さなくなってしまいました。このままどんどん会話がなくなってしまうのかと思うと心配です。どうしたら子どもの話にじっくり耳を傾けられるでしょうか。

Answer

仕事や家事で忙しく、ストレスも多い中、じっくり話を聴いたり、共感したりできないというのは現実だと思います。毎日頑張っている親御さんたちにとっては仕方がないことなので、ご自分をあまり責めないでくださいね。

おすすめなのは、アクティブリスニングの時間を、短くとも積極的に確保し、毎日の生活のルーティンに取り込んでみることです。寝る前の15分、お風呂の時間、習い事の送迎時間などを利用して、その間は全力で、興味を持ってお子さんに向き合うことを習慣化してみましょう。心を通わせ合い、つながる時間は、お子さんを知る貴重な機会になります。

実際、時間の多さよりも、子どもとつながる時間を過ごすことが子どもの発達には大切であるという研究があります[*4]。例えば、6歳以下の子どもの場合、長い時間をともに過ごしていたとしても、ただテレビを見て過ごすなど、言葉を交わさない時間を多く過ごした場合、子どもの学力、問題解決力、行動に悪影響があったことがわかっています。

次ページ残業で顔を向き合わせることができない時は…
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事