Pepper開発者が語る「芸人とエンジニア」の共通点 「人を楽しませたい。だから私は両方やる」

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そう思うと、ロボットと人間のコミュニケーションを考える仕事って、使っている脳みその領域が芸人とかなり近い気がしています。

(写真:エンジニアtype編集部)

エンジニアの仕事は、芸人の肥やしにも

──18年には「R-1グランプリ」で決勝出場を成し遂げましたよね。芸人の活動が軌道に乗り始めてからも『Pepper』の開発は続けていたんですか?

はい。お笑いの仕事が忙しくなったので、会社は週4日勤務にさせてもらって両立していました。

ただ、その後に会社が『Pepper』開発から撤退することになってしまって……。「ロボット開発に携われないなら」と退職することにしました。

──では、その後もロボット開発ができる会社に転職を?

そうです。2社目で一緒に働いていた先輩たちが独立してロボット開発の会社を立ち上げていたので、その会社に入社させてもらうことにしました。

そこで再びコミュニケーションロボットの開発に携わることになり、今その会社で『Pepper』のほかに、『Kebbi Air』や『Sota』などのロボットの開発をしています。

日頃は在宅勤務がメインなので、自宅では検証用の『Pepper』はじめ、3台のロボットが同居中。「『Pepper』のセンサーが作動しないよう自分との距離を90㎝以上あけないといけないのがネック」とのこと(写真:エンジニアtype編集部)

──2022年4月からは、雅楽をより深く学ぶために東京藝大に通われているそうですね。

はい。平日は毎日授業があるので、今はエンジニアとして週2日午前中だけ働いている状況です。

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