"実家が第一"の姉がつかんだ、「最高の結婚」

大事なものを諦めずに、結婚にたどり着けるか

別れた理由は他にもある。そのときの恋人は愛知県内の大企業に勤務していたが、いずれは実家のある東北地方に戻る予定だと知ったことだ。

「うちの家を手放したくない、仏壇はどうするの、という気持ちがあったのは確かです。妹や友だちとも離れたくありませんでした」

妹の里帰り出産を引き受けて、気づいたこと

再びひとりになった久美子さん。短期の仕事を辞めて、失業保険をもらって暮らしていた時期に同じく愛知県内に暮らしている妹夫婦に2人目の子どもができた。

「両親がいないので、私が親代わりになってサポートしてあげたいと思いました。で、妹の里帰りを上の子も一緒に引き受けたんです。

下の子が生まれて1カ月ほどは4人で楽しく暮らしました。でも、妹と子どもたちが旦那さんが待つ家に帰ったら、ポカッと穴が空いてしまって……。『あれ? 私のところには何も残っていないぞ』と思いました。

私が妹のことを大切な家族だと思っていても、妹はすでに2児の母親で、あちらの家族が確固たるものになっていきます。それは当たり前ですよね。あのときに初めて『私も心を許せる男性と一緒になりたい。母親になって、大好きなお母さんが私にしてくれたことを子どもにしてあげたい』と思うようになりました」

久美子さんが2歳下の妹を大切に思う気持ちは本物だ。実家を一人で守り続けたのも、「妹が帰って来られる場所をなくしたくない」という意思があったのだろう。そうでなければ、親に代わって里帰りを受け入れることはとてもできない。

一方で、自分が妹にとって「いちばんの家族」ではなくなっていくと感じたのも事実だと思う。兄弟姉妹よりも夫婦および親子の絆のほうが強いのは自然の摂理なのかもしれない。

「両親が生きていた頃は、『花嫁姿も孫もいつでも見せられる』と思っていました。でも、2人ともいなくなってしまってからは、『両親が生きていたら喜んで祝福してくれる相手と早く結婚して家族を作りたい』という気持ちが強くなりましたね」

久美子さん自身の好みはどんな男性なのか。安心して子育てができる程度に働き者であることに加えて、「新聞記事について気軽におしゃべりができるぐらい頭のいい人」だという。逆に言えば、新聞もろくに読まないような男性とは話が合わず、生活観も一致しにくいと感じていたのだろう。

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