中学受験どこまで課金?「塾のコスパ」を考える 課金に見合った成果を上げるチェックポイント
わが子が勉強にうまく取り組めずに苦しんでいると、親はどうしても「かわいそう」だと思ってしまう。しかし矢野さんは「保護者がそう思うのは、勉強を『苦役』だと見なしているということ。親が苦役と思っていることを小学生の子が自ら進んでやるのは難しくなってしまう」という。
勉強は苦役ではない。
「子どもに同情するのではなく、『勉強に励むことで多くの知識を獲得して視野を広げられる』と前向きであり続けてほしいと思います。成績がトップ層の子になるほど楽しそうに勉強しています。5、6年生になると、どうしても知識を詰め込まなければならないので、その前に『勉強って面白いな』と感じられる体験をしておくことが重要なカギです」
そのためには、親がまず勉強を楽しいものだと捉えているところを見せなければならない。
「子どもが塾から帰ってきたら、『今日はどんなことをやったの?』と見せてもらって話をすればいいんです。『面白そうなことをやっているね』と、その単元に関する感想をちょっと言ってあげたり。そうやって子どもが『自分はすごく楽しいことをやっているんだな』と思えることが重要だと思います」
しかし、長い受験生活では勉強に集中することが難しくなる時期があり、そんな時は親子の摩擦が起きやすい。親はどう接するといいのだろうか。
「塾の宿題をやらない、成績が上がらないことで親が怒鳴っても何もいいことはありません。そこは塾に頼って『こういうところで困っているので声をかけてやってください』と、第三者を介して伝えることを心がけるといいでしょう。小学校高学年ともなれば親の言うことなんて聞きません。分かっていないのに『分かってる!』と言います(笑)。でも我々のような第三者が話をすると、子どもはすごく素直に聞いてくれます。塾をうまく活用していただきたいと思います」
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