中学受験どこまで課金?「塾のコスパ」を考える 課金に見合った成果を上げるチェックポイント
では、「今の塾ではわが子は伸びないのではないか」と思った時は、どんなところに気をつけて判断するべきなのだろうか。
「まずは、塾や学習状況をお子さんから細かくヒアリングしましょう。転塾するのならお子さんが納得するまで話し合うべきです。塾の講師に不安を抱いていることを率直に伝え相談に乗ってもらってください。次の点をチェックしてお子さんの課題を慎重に見極めていただきたいと思います」
①テキストは質・量ともに今の学力レベルに合っているか
②分からないところは塾の講師に適宜質問できているか
③必要以上に多くの課題に取り組んでいないか。また、遠回りの学習をしていないか
では別料金のかかる「志望校別コース」についてはどう考えるべきなのだろうか。
「志望校別コースのメリットは、ライバル達と席を並べることで刺激を受けられたり、第一志望校の入試問題と似た形式の問題に数多く接したりできることです。デメリットとしては、第一志望への思いが強くなって第二志望以下の学校に目が向かなくなったり、志望校別コースの学習に時間を取られて、『過去問』に触れる時間が少なくなってしまうことです。わが子にとってメリット、デメリットのどちらが大きいのかを判断していただきたいと思います」
良いサイクルを生み出す学習計画とは
学年が上がると塾の授業時間が増え、どうしても就寝時間が遅くなってしまう。どのような点に注意して生活リズムを作ればいいのだろうか。
「まず、睡眠時間はしっかり確保して就寝・起床のタイミングをなるべく一律にしてほしいと思います。塾から帰ったらすぐに寝て、その分『朝学習』の時間をたっぷり設けて授業の復習や科目の学習をしたほうが、深夜に勉強するよりはかどります。そういう習慣をつけることでいいサイクルが回っていくと思います」
また、「無理な学習計画を立てず、自由時間をしっかり確保してほしい」と矢野さんは言う。
「6年生でも、何も考えない時間や好きなことをして息抜きをする時間は重要です。大人だって息抜きしないで働いていたらパンクしてしまいます。休憩の取り方は人それぞれ、例えば30分勉強して15分休み、また30分勉強するやり方が合っている子もいれば、何時間か集中して後でまとめて休憩時間を取るほうがいい子もいます。お子さんの性格に合わせて考えてほしいと思います」
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