中学受験どこまで課金?「塾のコスパ」を考える 課金に見合った成果を上げるチェックポイント

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③の合格実績で見るべきなのは、幅広いレベルの学校に合格しているかどうかです。難関校の数ばかりが目立つようであれば、強気の受験指導を行っている、裏を返せば難関校ばかり受けさせて『全敗』するような子が続出する塾である可能性も否めません

④のウェブサイトについて、合格体験記に『講師と生徒がツーショットで写っている』、塾生の顔出しを行っているところは個人情報に鈍感で、自塾のアピールに目を向けたスタンスが透けて見えます。『偏差値がこの短期間で〇〇伸びた!』と謳う塾も疑ってかかったほうがいいと思います」

課金はどこまで必要なのか?

中学受験の大手塾の費用を平均すると、小学校5年生で年間平均70万〜90万円、6年生では110万〜140万円程かかる。

「中学受験がそもそもお金がかかる世界であることは否めません。しかし『中学受験は課金ゲーム』と言われることがありますが、ゲームとは違い『課金すれば受験がうまくいく』とは限りません。どんなに立派な家庭教師をつけたところで、子どもにやる気がなければ意味はありません。他塾との併用で宿題量が増え、『子どもが勉強を嫌がるようになってしまった』という声も聞かれます。

うちの子はダメだから何とかしなければ』と、バケツに空いた穴を埋めるように課金する保護者が多いように見受けられます。しかし、なぜお子さんの成績が下がったのか冷静に分析せずにお金をかけるのは短絡的であると言わざるをえません」

矢野さんは「偏差値が下がっていたとしても、子どもの学力は上がっていっている」と言う。

「偏差値は相対的なものですから、お子さんの成績が上がっていても周りがそれ以上に伸びれば偏差値は下がっているように見えます。でも勉強を続けてきたことで、実際にはお子さんの学力は緩やかに上がっているのです。そのことを認めてあげたうえで、状況をしっかりと確認するべきだと思います」

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