ホンダ「ヴェゼル」群雄割拠のSUV市場で際立つ訳 内外装のデザインや扱いやすさが時代にマッチ
外観の人気以外では、HVの静粛性の高さが多くの顧客に高い評価を得ている。
ヴェゼルは、日産e-POWERと同じように、基本的にはシリーズ式ハイブリッドで、モーター駆動を主体としており、アクセル操作に対する発進や加減速のしやすさも、運転を苦手だと思う人にやさしいクルマと認識される要因ではないだろうか。結果として運転経験の少ない人にも安心を覚えさせるのだろう。
ちょうどよいサイズ感という評価も、単に車体寸法の大小だけでなく、上記の運転しやすさが後押ししているのではないか。
成熟した運転支援機構Honda SENSINGの存在
ホンダの運転支援機構であるHonda SENSINGは、軽自動車にも装備され、新車が出たり、マイナーチェンジを受けたりした際、日々進化し、扱いやすく、高性能になっていく様子を実感できる仕立てだ。スバルがアイサイトで高い評価を得たように、運転支援機能は単に性能が優れるだけでなく、操作しやすく、日常的に活用しやすいことや、運転を支援したり安全を保ったりする様子が手に取るようにわかり、信頼できる制御に仕上がっていることが重要だ。それでなければ、装備していても使われず、宝の持ち腐れになる。
よさを実感しやすい装備にできていることが大切であり、安全装備が顧客の評価項目にあがってくるところに、Honda SENSINGの優秀さが表われているだろう。
販売台数の高さを維持するうえで、下取り車の様子を見ると、改めてヴェゼルへの注目の高さを思い知る。販売の約50%が他社からの乗り換えであるという。既納客の代替が中心であったとしたら、年間5万台以上の数字は実現できなかったかもしれない。ヴェゼルというSUVが、世間でいかに評判になっているかを、他社からの乗り換えという数字で読み取ることができる。
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